牧野 つくし 出産。 想いは今・・・9

想いは今・・・9

牧野 つくし 出産

主な登場人物 [ ] 主人公 [ ] 牧野つくし(まきの つくし) 本作の。 英徳学園高等部2年生。 明るく気の強い少女。 一般中流家庭の娘でありながら、「娘をに乗せたい」という母・千恵子の意志で、不本意ながらお金持ち高校・英徳学園に進学させられ、実際に「人生に失望」するほど、最初は馴染めなかった。 富裕層の子女だらけの環境でひたすら浮かないように地味に過ごしていたものの、学園を牛耳るF4とトラブルに巻き込まれ、友人を庇ったため赤札を張られてしまう。 だが、その名の通り根強いのような根性と真っ直ぐな正義感から、学園中のに屈することはなく、やがて水面下で「英徳の」と呼ばれるまでに至る。 その強さにF4リーダー・司は心を惹かれるが、彼の思いとは裏腹に、つくしは同じF4でありながらピンチを救ってくれた類に恋をする。 しかし、当初大嫌いだった司の真っ直ぐな恋心に気持ちは揺れ動き、やがて両思いとなる。 その並大抵でない健気さに次々と男が惹かれていくが、当の本人は恋愛には奥手で不器用かつ鈍感。 母・千恵子と同じく倹約家で、を掛け持ちし、ののチェックや値切り、家計簿付けなどはプロ並み。 一家を支える頼もしい大黒柱である。 原作の続編、ドラマ韓国版、ドラマ日本版およびドラマ続編にあたる映画「花より男子ファイナル」では、高校卒業後は大学に進学している。 (原作では就職予定だったが、司によって英徳大学へ行くことになる(学部は不明)。 ドラマ日本版では静と同じ弁護士になるため、英徳大学法学部へ内部進学、ドラマ韓国版では医大に進学。 )花より男子特別編では、に合格している。 誕生日。 身長160cm、体重48kg、血液型B型。 顔は「よくみると結構かわいい」磨けば光るタイプ。 、とあるエピソードでは桜子に「あのAカップ女」ともいわれている。 髪型は元来ストレートのロングであったが、TOJの際にシャギーを入れたり、織部順平事件の際にボブになったり、最終的にはショートになったりと変遷している。 (ドラマ日本、台湾版では変遷しておらず、韓国版はショートヘアだったのが、最終回の司のプロポーズから4年後のシーンでロングになった。 )類にカッターで髪を切ってもらっていた。 人気投票では3位。 F4 [ ] 眉目秀麗な四人組のお坊ちゃま集団。 全員英徳学園高等部3年生。 「花の4人組 (Flower four)」、略してF4(エフ・フォー)と自称する。 幼い頃から受けた英才教育の賜物で、教養も深く、運動神経も抜群。 F4の中で最も金持ちなのが道明寺、その次は西門で、残り2人は同程度。 一般生徒のみならず、教師も彼らには逆らえず、学園では王者さながらに振る舞い、周囲もそれを賛同する。 よく授業をサボり、もほとんど着ないが、かなりの教養を身につける。 刺激を求めて、気に入らない者のロッカーに赤いカードを貼って全校生徒のいじめの標的に指定、対象がどこまで耐えられるかを賭ける「赤札」という陰湿なゲームを考案・実行する。 続編にあたる『』ではC5 コレクト5 がF4の後釜として登場する(コレクト5に関する詳細は当該項目を参照)。 台湾ドラマでは「エフ・スー」と呼称され、キャストはドラマの枠を超え台湾芸能アイドルグループとして独立し、社会的現象を巻き起こした。 韓国の政権初期には、文、民情首席秘書官、秘書室長、陸軍特殊戦司令部出身の警護員チェヨンジェが「青瓦台のF4」と称され、若年層から支持されていた。 は、F4について「誰も好みじゃない。 道明寺なんて絶対にイヤ。 」と述べている。 道明寺司(どうみょうじ つかさ) F4のリーダー。 家は世界に名を轟かせる大財閥の一つで総資産は数千億とも言われる、道明寺財閥の長男で跡取り息子。 性格は我侭で喧嘩っ早く、典型的な「俺様」タイプ。 財閥の跡取り息子として、誘拐などあらゆる事態に備えて習得した護身術のおかげで、喧嘩は強い。 両親がほとで買えないものなんかない」というのが信条であったが、つくしと出会い、彼女に密かな恋心を抱くようになる。 同時に、それまで他の誰からも巨万の富からも得ることのできなかった愛情に満たされ、徐々に本来の純粋さと優しく穏やかな部分が垣間見られるようになる。 ただ、つくしと出会う前にも優しい部分はあったようで、本作の続編『』では登場人物であるコレクト5のリーダー、神楽木晴が高等部に上がる約3年前(司がニューヨークに旅立つ2年ほど前)に、カツアゲされていたところを司が助けたことがある。 それ以降、神楽木は司に憧れ 、司に情けないといわれたこともあり、強くなるための鍛練などをしている。 司がニューヨークに旅立つ前日、神楽木に「 頼むぜ、この英徳を」と言っており、自分の母校の行く末を案じている部分もある。 今時珍しいピュアな恋愛観の持ち主で、つくしがいいというまで抱かない、と言うほど。 第20巻では、つくしが優紀と西門のデートを尾行するため、「ホテルに行くまえに なんとかしてっ」と懇願したところ、自分と一線を越えようとしているのかと勘違いし、「 バッバカ おまえ女のほうから はしたねえ事言うなッッ」と大慌てでつくしを窘めた。 原作の終盤でつくしと南の島に行った際、彼女を抱くチャンスはあったものの、つくしが熱を出してしまい、それを気遣ったがために「童貞」卒業とはならなかった。 つくし以外の女性とは恋愛できないと思っている ようで、滋との婚約話が持ち上がった際、滋と付き合うことでつくしを忘れようとするも、忘れることができず、司の想いを知って身を引いた滋の後押しもあり、婚約は破談となった。 ドラマ日本版では彼曰く、つくしは「 運命共同体」だという。 また、原作の終盤およびドラマ韓国版の最終話ではつくしとの未来のためにに旅立つ決意をする。 原作の続編(37巻収録のフランス編および類が主役の番外編、『俺の話をしようか』)およびドラマ日本版の続編(「花より男子2(リターンズ)」)は彼がニューヨークに旅立ってから約1年後が舞台となる。 武道、スポーツ、芸術、マナーなどの教養は持ち合わせているが、学力は他に劣る。 幼少期はで過ごしていたため、やを含むスイス国公用語に加えも流暢に話せる(ただし、ドラマ版以外では英語は翻訳機がないと道を尋ねることすらできない設定)。 ややの気質があり、誤ったや、 等をひけらかすために周囲からバカにされる。 つくしは、自分がうっかり同じことをしてしまった時「道明寺しちゃった」という言葉を造った。 ドラマ日本版「花より男子2(リターンズ)」(2007年)の公式サイトには、司が毎回の放送で披露したこれらの言い間違いを収録したコンテンツもあり、原作・ドラマ版ともにこの設定は当作品の「名物」となっている。 誕生日。 身長185cm(1巻では183cm)、体重67kg、血液型B型。 好きな色は赤で、好物は。 どんなも効かない剛毛。 では滅多に見かけない「 ヘアー」に読者は衝撃を受けた。 なお、天然パーマが水に濡れて一時的にストレートになる描写が何回か登場する。 連載当初は純粋なだったが、段々と毛束のロッドが大きくなっている。 1995年の映画版では、ポマードで固めたオールバックである。 ちなみに、台湾版は第1シーズンの途中からストレートになっている。 漫画でのファッションは、セレブを感じさせないストリートカジュアル、シンプルカジュアルが多い。 一方、ドラマ日本版では革ジャンなど、「いかにも高級品」な服とカジュアルをミックスさせている。 1995年の映画版では、素肌に赤と黒の縦縞のヘビ革のベストを纏い、革パン革靴という出で立ちで登場した。 現金は持ち歩いておらず、常にで支払っている(大財閥の子息が故に、最上級のプレミアムカードを数枚所持している。 原作8巻では、日本版ドラマではを所持)。 そのため、楓によってクレジットカードを止められた際は、(不本意ながら)つくしに食事代を払ってもらったり(ドラマ、原作)、美作に現金をもらったり、西門にクレジットカードを貸してもらったことがある(日本版ドラマ)。 道明寺邸は築50年で大宮殿を思わせるような調の大邸宅で、エステサロンやヘアサロンから、室内プール、ジェット機用滑走路などが完備されている。 ドラマ日本版での道明寺家のロケ地は、福島県のブリティッシュヒルズ(を傘下に持つ学校法人佐野学園の研修施設)である。 人気投票では2位。 初期設定のイメージモデルは俳優のであった。 花沢類(はなざわ るい) 社長のジュニアとして厳しく躾けられ、他人と関わり合うのが苦手。 性格は実直かつクールでひたすらマイペース。 昼寝が好きで常にボーっとしているが、見るべき所を見ている。 連載当初は「幼少時は自閉症だった」と表現されていたが、現実においてはの子供がこのように自閉症を完全に克服する形で成長することはないため、現在は「内向的な性格だった」と表現されている。 本来は感性が豊かで鋭い芸術センスを持ち、バイオリンが好き。 興味のないことには手を出さない。 インドア派でもあり、放課後もF4の他のメンバーように群れて夜遊びすることを避け、寝ているかテレビを見ている。 特にバラエティ番組が好き。 普段は無表情でありながら、笑いのツボにはまると周りが引くほどの笑い上戸と化す。 謎が多い人物で、原作者によると、日本版ドラマで花沢類を演じた小栗旬は、原作者に「類が何を考えているかわからない」と言っていたという。 それがきっかけで、37巻の番外編(『俺の話をしようか』)で類を主役とする決め手となったとのこと。 幼稚舎の頃から藤堂静に恋心を抱き続けていたが、静を追ってで一緒に暮らすうちに、恋ではなく憧れだったと気付く。 アニメ版では、静が日本に迎えに来て2人は結ばれ、再びフランスへ旅立つ。 つくしの良き相談相手で、英徳の非常階段でよく会っていた。 後に、つくしを好きになり、彼女と付き合おうとするが、友達思いなため、司のために最後は身を引く。 何かがあった時にはいつもつくしを守っていたため、彼女にとって一番の男友達。 ドラマ韓国版の最終話では、つくしは、自分にとって彼は、と表現している つくしと親友の優紀との間では「 の瞳の王子様」と呼ばれていた。 また、かなりの低血圧。 つくしの邪魔をする中島海を最初から嫌っていた。 誕生日。 身長182cm、体重65kg、血液型AB型。 好きなことは睡眠、好きな色は黒、好物はミネラルウォーター。 服のイメージは麻や綿などのゆるっとしたもの。 ドラマ「花より男子2」ではに乗っている。 花沢邸は漫画では築15年ながら、まるで武家屋敷のような古風な造りで、類の部屋はベッドとテレビと鏡しかないとてもシンプルな部屋である。 ドラマ日本版では、白を基調とした洋風の家で、ロケ地はである。 女性読者の人気が非常に高く、主役のつくしと司を抜いて人気投票で1位を獲得している。 も、花沢類の大ファンである。 西門総二郎(にしかど そうじろう) 家は()の家元。 両親は夫婦仲が冷え切った仮面夫婦。 次男だが、長男が医者として独立した為に後継者となる。 次期家元として教育され、立居振舞には自然と気品があふれてはいるが、放蕩息子である。 美作と共にノリの良いF4のムードメーカーで、要領が良く口は軽い。 家では得られなかった温もりを求めて、中学生でクラブデビュー、女遊びを覚えてゆく。 無類の女好きで、「」をモットーに毎夜女遊びを繰り返し、12〜13股が当たり前で、相手の女性にもそれを隠すことはなく、純情で精神的に重たい女が苦手。 初恋は中学の時で、相手は日向更。 両想いだったが、ある約束を総二郎が破ったため実らず、それがきっかけで女遊びが激しくなった。 このエピソードは、原作では28巻番外編「いちごものがたり」、テレビドラマでは「花より男子2」第7話である。 ドラマ版では、が趣味で、に乗っている。 後ろの席には「女は乗せない」のがモットー。 その理由は「ある過去」に潜んでいる。 誕生日。 身長181cm、体重65kg、血液型O型。 好きな色は白で、好物は胡麻豆腐。 特技はナンパと茶道。 真ん中分けのストレートヘア。 これは、1992年連載当初、などの影響で男性の間で一世風靡していたヘアスタイルであり、特に初期は道明寺と同じく耳下を刈り上げたヘアであった。 幼少の頃後頭部に怪我をし、縫った部分が少し禿げているらしい(作中では確認ができない)。 服のイメージはカジュアル。 西門邸は築180年という、古いが立派な純和風の邸宅で京都のお寺を思い出させるような造りである。 手入れの行き届いたの庭にはなどもあり、とても風流である。 ドラマ日本版での総二郎の住む屋敷のロケ地は、神奈川県の中丸家長屋門である。 人気投票では4位。 美作あきら(みまさか あきら) F4内では貴重な常識派。 父親は総合商社の経営者。 ドラマ版では裏社会のドン(韓国版では暴力団「イルシム会」元組長)で引退後も隠然たる影響力を持ち続ける新興不動産企業グループ社長の跡取り息子。 誕生日・身長179cm 体重66kg 血液型A型。 好きな色は黄色。 好物はエビとアボカドのサラダ。 酢豚にパイナップルフルーツなど、フルーツとごはん類が混ざったような食べ物が苦手。 特技はナンパとカクテル作り。 肩までのミディアムウエーブヘアだったが、失恋を機にストレートヘアにした。 服のイメージは柄シャツ。 人気投票では5位。 母親は38歳という年齢のわりには若々しくメルヘンチックな性格。 20歳であきらを出産しており、あきらからは引かれている。 甘えん坊な年の離れた双子の妹(絵夢と芽夢)がいる。 F4で唯一「気を遣う」ことを知っているが、他の3人と比べると地味な存在。 つくし曰く、「他の3人が太陽だったら、美作さんは月みたいな存在。 美作さんがいないとF4はきっとばらばらになる」(36巻番外編「クレセントムーン」)。 また、神経質で潔癖な部分も持つ。 マザコンの気があり、西門と共に毎夜ナンパに繰り出すが、相手は10歳以上年上のマダム限定。 人妻に手を出して、その夫に刺されそうになったことがある。 本気で好きになるなら牧野のような人だろうと思いつつも、親友の彼女なので理性が働いて手を出す事はない。 美作家の赤毛のアンをモチーフにした東家、薔薇が咲き誇る庭などは、メルヘンチックな母親の趣味が反映されている。 あきらが年上の女性が好きなのは、その反動と言われる。 ドラマ日本版でのあきらの住む屋敷のロケ地は、茨城県の The Canal Hills 迎賓館である。 クラスメート [ ] 遠藤真木子(えんどう まきこ) 原作1巻にのみ登場。 つくしと同じ庶民出身(ただし正確な根拠はない)で、F4から赤札が張られる前のつくしの唯一の友達であった。 ある日教室移動中階段で足を滑らせ、道明寺の顔面を踏み倒し、赤札を張られそうになったが、彼女を庇ったつくしが張られることになった。 直後つくしを避けていたが、誰もいないところでつくしを庇うようになる。 アニメ版では常に陰ながらつくしの味方となり励ましていた。 後半においては一緒にお弁当を食べるシーンも見られる。 樹本(きもと) 原作1巻・ドラマ第一話のみ登場。 つくしが赤札を張られる前にF4に逆らい、退学。 つくし曰く「男らしくて 人気者だった」との事。 リリーズ [ ] 立場の弱い者や自分達にとって気に入らない者を貶めることを楽しむ、陰険で狡猾ないじめグループで、つくしと敵対する。 F4とは異なり、最後まで反省・改心する事は無かった。 グループ名はリーダーの浅井の名から(Lily=百合)。 つくしからは幾度となく「(英徳の)女狐(共)」と称される。 浅井百合子(あさい ゆりこ) リリーズのリーダー格。 跳ねた前髪が特徴的。 高飛車な性格で、つくしに陰湿ないじめをくり返す。 社長夫人になることが夢で、容姿に関しては相手がチビでもハゲでも良い模様。 三条桜子と同学年の従妹がいて、その従妹の家で英徳学園幼稚舎のアルバムを見た事から、桜子のに気付き、翌日全校生徒に暴露。 鮎原えりか(あゆはら えりか) リリーズのメンバー。 おっとりして見えるがその本性は陰険で、つくしと類の密会を隠し撮りしたビデオを道明寺へと渡した。 山野美奈子(やまの みなこ) リリーズのメンバー。 立てロールヘアで、いつもヤンエグにアクセサリーなどを貢がせている。 映画版では、アニメ版では [ ]、ドラマ版ではが演じている。 つくしの家族 [ ] 牧野進(まきの すすむ) つくしの弟。 姉思いで、日本一学費の安い高校を目指しているが、お調子者で、気が弱い。 つくしと2人暮らしをしていた時、に入られた時には、つくしを守るどころか布団をかぶって震え上がっていた。 牧野晴男(まきの はるお) つくしと進の父親。 人が良過ぎる上に要領の悪さが災いして会社を度々され、会社平社員から漁港でのワカメ干し、スーパーマーケットなど点々とするなど出世コースに全く乗れていない。 勤務を志した時もある。 ドラマでは、リストラされるものちに係長に昇進する。 寒いが好き。 船酔いがひどい。 アニメ版では名前は「 泰吉」。 牧野千恵子(まきの ちえこ) つくしと進の母親。 ドケチで。 つくしがF4の誰かと結婚して玉の輿に乗ることのためだけに、娘を英徳学園に無理矢理入学させた。 道明寺の母・楓が大金と引き換えに息子と別れるよう強要された事に激高し、楓の頭に塩をぶっかけるなど大胆な行動を取ったこともある。 アニメ版では名前は「 智恵子」。 司の家族・道明寺グループの人物 [ ] 道明寺楓(どうみょうじ かえで) 司と椿の母親。 道明寺財閥社長。 ビジネスの拠点として、普段はにある別邸に住んでいる。 世界中に広がる「ザ・メープルホテル」の経営者。 仕事と利益のためなら息子も娘も道具としか見ない上に一般庶民を平然と見下す冷酷な女で、過去に椿の交際相手を「相応しくない」という理由で根回しを行って別れさせているため、椿からは恨まれている。 更に司がつくしと交際し始めた事を知るや、彼女の家にやって来て大金を渡し、息子と別れるよう上から目線で強要するが、この時に応対したつくしの母・智恵子に激怒されて頭に塩をぶちまけられ、その屈辱に怒り狂う。 だが、司が危篤に陥った時は仕事を放り出し駆けつけた。 ドラマ版での楓が経営する会社のロケ地は東京都のである。 道明寺椿(どうみょうじ つばき) 道明寺家の長女で、司の姉。 不在がちな両親に代わり、司を厳しく教育してきた。 才色兼備の令嬢でありながら、庶民的な食べ物であるお好み焼きが焼けたことで、高校生時代は女子高生コンテストTOJで優勝している。 司より喧嘩が強く、大胆で強引だが、根は優しい。 思い立ったら即行動に移すアクティブ派。 ホテル王と結婚し、現在はに住む。 過去に付き合っていた男性がいたが、母親に邪魔をされて別れることになった経緯から母を未だに恨んでおり、司とつくしの恋を真剣に応援する。 ゲーム版ではが演じている。 西田(にしだ) 楓の秘書。 楓のことを理解している数少ない人物。 ドラマ版では高い金を受け取り解雇されるが、司が代表に就任する際に呼び戻されている。 タマ 道明寺家に仕えて60年もの実績を誇る使用人頭の老女。 戦後の頃、路頭に迷っていた所を先代の道明寺家当主に救われて使用人になった経緯があり、その恩義から道明寺家への忠誠を生涯誓い、先代当主と二人三脚のような形で道明寺家を支えてきた。 その先代の遺言により、現在の財閥社長である楓ですら口出しする事を許されないほどの特権を有している。 また上下関係にうるさい性格で、自分の事を「先輩」と呼ばない後輩使用人に対しては即座に激怒する。 実はつくしの事をかなり気に入っており、彼女を何度か助けている。 ニューヨークへ司が旅立ってからは、つくしが茶飲み友達としてたまに彼女の元を訪れている。 続編『』にも登場。 道明寺家に現役で仕えており、屋敷の主の留守を守っている。 アニメ版には登場しない。 つくしの友達 [ ] 松岡優紀(まつおか ゆうき) 燃えるような恋に憧れる、ごく普通の少女。 都立高校に通い、茶道部所属。 日向更とは先輩後輩の関係。 親友のつくしとは対照的に控え目な性格だが、時に驚くほどの行動力を発揮する。 放課後はつくしと同じ和菓子屋「千石屋」でアルバイトしている。 一時、クラスメートと交際していたがそのクラスメートはで、弄ばれた事に傷つき失踪騒ぎを起こす。 事情を西門に相談し、彼が通うが偶然にも西門が通う店だったことから、西門と共にキツイ仕返しをした。 それ以来西門に一途に片想いし、日向と西門の初恋の謎を解いた。 原作とアニメでは髪型が異なる。 三条桜子(さんじょう さくらこ) 英徳学園高等部1年生(ドラマでは2年生、年齢はF4と同じく、つくしの1歳上だが、するため1年間海外に渡ったためつくしと同じ学年)。 5年前に飛行機事故で両親を亡くし、現在は遺産で祖父母と3人で生計を立てている。 幼稚舎のころから道明寺のことが好きだったが、道明寺を始め周囲から「ブス」呼ばわりされたことに絶望して彼(ひいてはF4)への復讐を誓い、遺産で顔を整形をした。 高校まではで過ごす。 高校では可憐で奥ゆかしいお嬢様を演じていたが実はで、放課後はディスコ「」のお立ち台で派手に踊る。 猫被りが得意で、敵に回すと手強い。 幼少の頃のコンプレックスから、他の女を「ブス」といたぶりたがる。 同居人で花沢類に瓜二つのトーマス(ドラマ版ではのリュウジ)を利用して、恋敵のつくしを蹴落とそうとしたが失敗。 後に改心して親友となる。 ドラマ版での桜子の住む屋敷のロケ地は東京都のである。 大河原滋(おおかわはら しげる) 石油を扱う大財閥の令嬢ながら自由奔放な振る舞いで周りを巻き込む人間タイフーン。 好きの。 楓の計略により司とのをすすめられで出会う。 司に次第に引かれていくが、脈のないことを悟り身を引いた。 つくしが大好きで、道明寺との失恋後は、二人の仲を応援する。 婚約破談後は、司は女友達として彼女のことを認めている。 ドラマ版での大河原財閥のビルのロケ地は愛知県の名古屋市市政資料館である。 青池和也(あおいけ かずや) つくしの幼馴染。 元は庶民だったが、土地バブルでいきなり上流階級入り(家業は業。 )、英徳学園に転入したことがきっかけでつくしと再会。 つくしとの仲睦まじさに道明寺から嫉妬され、転入早々赤札を張られいじめられた。 つくしと共に浮いているが持ち前の明るさで健気に頑張り、つくしに片思いするようになる。 F4からは「 成金息子」と呼ばれバカにされている。 作中では的存在であり、F4主導による猛烈な苛めも軽く受け流す等、つくしから「意外と大物かもしれない」と評された事がある。 道明寺が花沢類をF4から外した際、一時的にF4のメンバーになった。 なお、ドラマ(日本版、韓国版)には登場しない。 その他 [ ] 藤堂静(とうどう しずか) 藤堂商事の令嬢。 F4の2歳年上で幼馴染。 ピアノ、バレエはプロ並み、ヨットの国際免許取得、「ミス・ティーン・オブ・フランス」にも選ばれており、一度決めたことは最後まで曲げない芯の強さを持ち、つくしのことも可愛がっていた。 容姿、教養、性格共に完璧な女性で、英徳学園の生徒にとって、憧れの存在。 英徳学園大学に在籍しながら、を兼ねていたが、貧しい人を救いたいという夢を叶える為、家を離れ、フランスへと旅立ち、国際弁護士を目指している。 花沢類がずっと片思いしていた相手で、留学を始めた際は同棲していたが、すれ違いの生活に類は違和感を覚えていた。 フランスの有力者ジャン・ピエール・マイヨールからプロポーズされるが、破談。 そのニュースをきっかけに、類との同棲を解消した。 この事は、つくしたちがカナダ旅行した時に明かされた。 原作ではつくしが英徳学園を卒業する頃にフランスで入籍したが、相手は定かではない。 アニメ版では類とよりを戻し、ハッピーエンドを迎える。 ドラマ版での静の住む屋敷のロケ地は千葉県の新浦安アートグレイス・ウエディングコーストである。 日向更(ひなた さら) 西門の幼なじみで、初恋の人。 西門の事が好きだったが結局想いを伝える事が出来ず、他の男性と付き合うもすぐに破局。 西門との再会により、止まってしまった2人の関係に少し変化が出てくる。 お菓子が好きで、新発売の物は要チェックしている。 中島海(なかじま うみ) 司が入院した病院に入院していた少女。 ドラマではつくしの家族が暮らす漁村の病院に入院していた女の子。 明るく誰からも好かれる性格で友達も多い。 だが他人の心の機敏に疎く、そのせいでたびたびにつくしを傷つけているが本人にはまったく自覚がない。 そのため花沢類にかなり嫌われている。 司の事が好きになり、そのためにつくしが司に作ったお弁当(ドラマではクッキー)を自分が作った物だと嘘をつくなど、何度か2人の邪魔をした。 しかし、英徳学園へお弁当を届けに行った際、司の暴力的で残忍な本性を知り、その恐怖に怯えて自ら離れていった。 ドラマ日本版ではが演じている(「花より男子2」から登場)。 ケン内田(ケン うちだ) 「花より男子2」にのみ登場したテレビドラマ版のオリジナルキャラクター。 が演じている。 道明寺グループ社員で、日系アメリカ人。 道明寺司の夢や回想シーンなどに登場するが、原作にはこのような設定はない。 織部順平(おりべ じゅんぺい) 英徳学園でのつくしの後輩。 正体はカリスマ「 ジュン」だが、学校では素性を隠していた。 異母兄は中学時代のつくしの同級生(後述のとおり、アニメではそのような設定はない)であり、彼女に思いを寄せていた。 かつて、親しく慕っていた年上の友人(アニメでは実の兄)が道明寺の容赦無い暴力を受けて内臓破裂させられた ことから、彼を恨んでいた(その友人は、現在神戸の高校に転校したとのこと)。 また、複雑な家庭環境から兄にずっと嫉妬していた。 その復讐として、つくしと道明寺をおびき寄せ、つくしを囮に仲間と道明寺へのリンチを企てた。 つくしと司が入院している病院へ現れた際、謝罪するどころか彼に対し「冗談でしょ?全然悪いなんて思ってないもん」と反省の色も無く、年上の友人を傷つけた恨みをぶちまけていた。 なお、生田がジャニーズ事務所所属であるため、「花より男子2」の公式サイトでは、シルエットのみが表示される。 天草清之介(あまくさ せいのすけ) 永林学園3年生。 政治家一族のエリートの下に生まれ、将来の総理大臣として期待されるが、寿司職人を志しているため、自ら家を離れる。 江戸っ子でケンカが強いことから、つくしからは「(遠山の) 金さん」と呼ばれ親しまれている。 健気なつくしに惚れたことから、つくしは許婚・あや乃から宣戦布告され、高校生コンテストTOJで闘うこととなった。 原作にのみ登場するキャラクター。 ゲーム版ではが演じている。 栗巻あや乃(くりまき あやの) 清之介の幼馴染で婚約者。 永林学園1年生。 父親はでとして勤務。 父親の赴任先で、つくしと清之介の記事を知り、(西門いわく「激怒している」)家出して急遽帰国した。 才色兼備の令嬢。 清之介のことが好きで 彼が惹かれているつくしに対し、嫉妬と怒りから宣戦を布告してTOJに参加する。 物語終盤では、家を出て寿司店で修行している清之介を支えている。 ドラマでは、が演じており、楓の刺客として登場。 国沢亜門(くにさわ あもん) 司に瓜二つのフリーター。 「清永」という名前で偽者の従兄弟としてつくしの気を引くため楓にアルバイトとして雇われた。 恋愛を疎むニヒリストだが、つくしのまっすぐな思いに心打たれ、水面下で司とつくしの縁結びに協力した。 吉松松太郎(よしまつ まつたろう) 司と別れたつくしがやって来た、明間原漁村で暮らしている芸術家志望の青年。 つくしと一緒に、屋台の焼きもろこしを売っている。 かつて交際していた恋人がいたが逃げられている。 元恋人の帰りを待ち、一緒にで芸術を学ぶのが夢。 トーマス(とーます) 三条桜子がのにいた頃からの、幼なじみ。 ルックスは 花沢類に似ているが、食い意地が張っていてその上が悪く、つくしと和也をあ然とさせた(その事から「 一時とはいえ、この男が花沢類に似てると思ったなんて。 死んでも言えないわこりゃ。 」と秘密にする事を誓った。 F4への復讐を誓う桜子の指示でつくしに近づく。 のちに改心し、桜子の素顔が写ったアルバムをつくしに渡し、桜子の暗い過去を話す。 清永(きよなが) 司・椿姉弟の従兄弟。 両親が離婚し(椿いわく「双方とも、引き取りを拒否した」との事。 )、それ以来一人暮らしをしている。 ちなみに容姿は、「明るく可愛いぽっちゃり」であったことから、司が亜門の嘘に気付くきっかけとなった。 前川園子(まえかわ そのこ) 永林学園2年生。 清之介に恋していて、つくしをライバル視している。 第2関門を控え、楽屋であや乃と談笑しているつくしに絡むがあや乃に窘められて、逆上。 第2関門の英会話で気合が入りすぎ、審査員の外国人女性講師に手渡すカップを落としてしまい、顔を背けられて「失格」を告げられ、ステージ上で号泣。 千石屋の女将(せんごくやのおかみ) つくしと優紀が放課後アルバイトしている、屋『千石屋』の女将。 人手不足と売り上げ減少に悩んでおり、「あまり人を雇えない」とこぼしている。 TOJ終了後の冬休みに、西門たちがつくしたちの店頭販売に協力した事で売り上げノルマを達成した事から、大喜び。 ドラマ版ではが演じている。 ちなみに、台湾版では和菓子屋ではなく洋菓子店。 葉山龍介(はやま りゅうすけ) TOJの最終関門で、登場。 愛称「リュウちゃん」。 葉山コンチェルンの御曹司で、つくしを小バカにするが意気投合。 大会終了後の冬休みに、つくしを食事に誘うがその日は道明寺とのデートだったため、一旦は断られるが「パパもママも 日本になんかいないよ」と打ち明けた事で、デートに同伴。 そのため、道明寺を激怒させた。 での食事中、2人の仲の進展具合を聞くなど意外とマセている。 食事後に行った、で道明寺の肩車でおもらしをしてしまい、怒った道明寺から振り落とされそうになる。 喧嘩別れした後で、牧野家へ行きをご馳走になる。 脚注 [ ] []• 花より男子ファイナル公開前日放送の花より男子特別編の中のミニドラマでは、「自分たちで花の4人組 =F4 と言って恥ずかしくないのか」、というつくしの問いに、総二郎は、「俺たちに群がる女どもが勝手にそう呼んでるだけ」と答えている。 (2019年10月12日)• 『』2018年9号113頁。 2018年4月14日閲覧。 だが、憧れの人物とはいえ、司とつくし(庶民の女)が恋仲にあることだけは納得していないようである。 ただし、彼が記憶喪失になった際、一時期とはいえ中島海と付き合おうとしていた時期がある。 それは、記憶喪失になる前に彼が付き合っていたのは海だったと思っていたからで、記憶喪失する前に付き合っていたのは海ではないことに気づいてから、彼女をふった。 「父親が倒れた」こと、「今まで好き勝手やってこれたのは財閥のおかげだから、その恩返し」(原作のみ)も理由として挙げている。 ドラマ日本版第1作では、楓に、つくしがTOJで優勝できなかった場合、彼女の関係者に圧力をかけるのをやめるのと、二人が付き合うことを認める代わりに彼がニューヨークに行くように条件を出され、結果的につくしは優勝を逃したため、彼はニューヨークに旅立った。 ファッション誌「」のインタビューにて• 単行本第3巻にて、総二郎があきらと話した際。 「で送りになるところだったけど 親父が金を積んでもみ消した」ことが明かされている。 TOJの最終決戦目前、つくしと3人で話した際。 家出してきた事を清之介から窘められるが(清之介の元に、あや乃の父から電話があった)、彼に対し「子供の頃「お嫁さんにしてくれる」って約束してくれたわよねえ」と彼への想いをぶちまけた。

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牧野つくしの名言・名セリフ|花より男子名言集

牧野 つくし 出産

なんだかフラフラするし、いつも気分が悪い。 風邪でもひいたのかな? 熱はない。 今日の講義ははずせない。 大学に行かなくちゃ・・・ 重い身体をムリヤリ起こしてベッドから出る。 大学に進学してしばらくしてから私は一人暮らしをはじめた。 実家にいるほうがお金はかからないだろうけど、どうしても自分を試したかった。 父親もまともに就職したし、母親もパートにでている。 弟の進もバイトを始めた。 ある意味、今の牧野家は裕福だ。 (今までに比べれば) 今でも私はバイト三昧だし、給料の三分の一は実家に渡しているのでギリギリの生活。 それでも手に入れた私だけの楽園は1DKで下町のはずれにある。 昔懐かしい雰囲気のアパート。 はっきり言って、F4や滋さんや桜子にすれば人の住むところではないと言うに違いない。 でも、私は一人で頑張って成長した「私」という存在で、あと2年半で迎えに来てくれるはずの男を迎えたかった。 あと2年半・・・まだまだ先は長い。 考えだすと止まらなくなる想いをとりあえず封じた。 とにかく弁当だ。 弁当をつくろう。 大学に弁当を持参するヤツなんて私くらいのものだ。 お金持ちの集まる英徳では「学食=超高級レストラン」 みんな、それを利用し弁当持参の者など一人もいない。 たま~に「今日はお弁当を持って参りましたの~」 なんて言うお嬢様がいるけど・・・あれは弁当なのか? 弁当というより「シェフを持参いたしましたの~」だと思う。 そんな英徳の不思議?を考えつつ とにかく米を洗い、鍋を火にかける。 米が炊き上がる間におかずづくり。 あ、ひさしぶりに類にも作ってあげようかな。 西門さんや美作さんは文句ばっかりだけど、類はなんでも食べてくれる。 ご飯のお鍋からお湯が吹き零れる。 炊きあがろうとしている。 ん?この匂い・・・ 「う・・・」 思わず、うめき声をあげて口を塞ぐ。 吐きそう・・・慌ててトイレに駆け込んだ。 便器につかまり激しく嘔吐した。 悪いものでも食べた? そんなことを一瞬考えたが、それどころじゃない。 ここ数日、あまり気分がよくなかったので食事をまともにしていなかった。 その為か何度もこみ上げる吐き気に胃液しか出すものが無くなっていく。 きつい・・・ 立っていることができずに便器の脇に座り込んでしまった。 どうしたんだろう。 キッチンから焦げ臭い匂いが漂ってくる。 あ、ご飯が焦げてる。 火を止めないと火事になっちゃう・・・ 力の入らない足をムリヤリに持ち上げ、ふらつきながら一歩一歩コンロへと近づいていく。 何とか火を止めるとそのまま座り込んだ。 ・・・ちょっと待って。 そういえばアレがこない。 もう2ヶ月ないんじゃない? もしかして・・・妊娠とか? いや、そんなはずはない! でも月に一度は必ずやってくるヤツが2ヶ月もこない。 別に生理不順ってわけでもないのに気がつかないなんて・・・ 自分の鈍感さに呆れてしまった。 原因はわかっている。 フランスでの静さんの結婚式だ。 それしか有り得ない。 だって、その時に司と初めて愛し合って勤労処女返上したんだもん。 って冷静に赤ちゃんが宿ったのはいつ?なんて考えている場合じゃない! どうしよう。 いや、まだわからない。 とにかく確かめなくちゃ。 いや、その前に学校よ! 学費はすでに納めてあるんだから、意地でもいかなくちゃもったいない! 大学に来たのはいいが、周りのヤツらのコロンがたまらない。 あんたたち、みんな臭いのよ! 英徳は金持ち学校だ。 きっとみんな超お高い香水をつけているのだろうが 私にとってはただの「匂い」でしかない。 それも最悪の。 結局、余計に具合が悪くなっただけで講義の内容は記憶にない。 なんのためにこの地獄に足を運んだんだろう・・・ 今日はバイトを休み、薬局に寄った。 もちろん、購入するのは「妊娠検査薬」 家に帰り着くなり、トイレに駆け込み検査実行。 99%わかっていたとはいえ、証拠を突きつけられるとやはりショックだった。 結果は陽性。 つまり妊娠おめでとうってこと。 あれが最初で最後なのに。 たった一回でヒットってどういうこと? ありえないっつうの!! どうしよう。 とにかく道明寺に連絡・・・しないといけないよね。 でも、なんていうの?約束の4年まであと2年半もあるのに。 『道明寺、たった一夜のセックスで妊娠しちゃいました~』 言えるか!! 『おめでとう。 もうすぐパパだよ』 って新婚夫婦か!? 『避妊してくれなかったのね!』 違う!私だって避妊なんて考えもつかなかったし、責めてどうするんだ。 道明寺だって童貞だったんだし、きっと考えつかなかったのよ。 『道明寺、愛の結晶がここにいるの』 ・・・絶対にアイツは理解できないだろうな・・・ ああ!もう!なんていえばいいの? 道明寺に電話する前に医者。 そうよ、検査薬だっていろんな状態によって間違うってこともある。 医者に診てもらって、その結果で道明寺よ。 ・・・でも、産院なんて・・・怖くていけない。 どうしよう、道明寺・・・ F3に相談・・・絶対にダメ! あいつらに相談したら秘密も秘密じゃなくなる! グダグダと考えていたらすでに夜中になっていた。 「疲れた・・・」 気分はいまだに優れないし、フラフラするし。 「寝よう。 寝て起きたらきっと何か変わっている」 多少、現実逃避しながら私は眠りについた。 夢も見ずにぐっすりと眠った。 ただ、何も考えずにひたすら眠った・・・・ いくら現実逃避をしても朝はやってくる。 「医者だよね」 起き抜けに考え、口にでた言葉。 結局は医者に診てもらうのが一番なのだが 産婦人科というのは未婚の私には敷居が高い。 一人では行きにくい場所。 先生になんて思われるだろう、なんて考えるとよけいに躊躇してしまう。 遊んでいる女なんて思われるんだろうなぁ。 ・・・・すっごいマイナス思考・・・・ なんだか私らしくないって自分でも思ってしまうけど 考えだすともう!どんどんネガティブになってしまって。 誰かに一緒に行って貰えればな・・・ 「あ・・・優紀!優紀なら」 親友を忘れるなよ~私! そうよ!優紀なら秘密は守ってくれるし、相談相手としては素晴らしいじゃない! そうと決まれば電話よ! こんな簡単な決断なら早い。 私はさっそく優紀に電話をかけた。 「優紀?」 「つくし?どうしたの?」 「えっと・・・あの、お願いが・・・」 「お願い!?つくしが私に?珍しいね、何?」 「その・・・あの、えっと」 なんか言いにくいし、恥ずかしい。 口ごもる私の態度に優紀は何かを感じたのだろう。 「つくし!道明寺さんと何かあったとか?」 「え!?いや、あったと言えばあったけど・・・」 要領を得ない私の態度に優紀も訳がわからない。 「どうしたの?」 私は覚悟を決めて・・・ 「優紀!一生のお願い!産婦人科に付き合って!!」 ・・・無言・・・・ 「・・・優紀?」 「つ、つくし、それって」 「うん、実は妊娠したかもしれない。 でも一人じゃ行きにくくて」 「・・・わかった。 明日バイト休むから、明日行こう。 早い方がいいでしょ?」 「・・・ありがとう!優紀・・・」 ああ、やっと気分が落ち着いた。 何も解決していないがとりあえずは検査結果待ちだ。 産院で検査を受けてあとのことはそれから考えればいい・・・たぶん。 「つくし、明日は朝一番で行く?どこの病院に行きたいの?」 「できれば家から離れているところ。 F3とかに気づかれたくない」 「でも、本当に妊娠していたら道明寺さんには伝えないと」 「・・・・」 「・・・つくし?道明寺さんの子供なんだよね」 「当たり前じゃない!」 そう、それは絶対に間違いない。 道明寺の子以外ありえないし。 私はこの世で2番目に処女懐胎した女ではない。 「間違いなければ・・・決心がついたら言うよ」 「・・・とにかく明日検査してだね」 「うん」 「じゃ、明日9時ごろそっちに行くから」 「・・・3ヶ月になるってとこですね。 8週の終わりでしょう。 最終月経がきちんとわかるとはっきり言えますが」 月一の厄介なヤツはそれなりにきちんとやってくるので、ノートにつけたりしたことはない。 だからきっぱりと何月何日です、なんて言えない。 わかんない。 「3ヶ月・・・」 もう絶対に間違いない。 そりゃあ、もうフランスだよ。 その時しかありえないんだけどね・・・。 呆然とした私の顔に医者は眉をよせた。 「もしかして中絶をお考えなら、当院ではおこなっていませんので他の医院をお探しください」 え?中絶?って赤ちゃんを殺すってこと!? 一瞬にして正気に返った。 「そんなことしません!産みます!」 そういったとたん、医者の顔に笑みが広がった。 「いえ、失礼しました。 お若い上に未婚ですし、悩まれているようでしたので。 赤ちゃんのお父さんは・・・」 「わかっています。 知らせるつもりです。 どうなるかはわかりませんが。 でも、どうなっても私は産みますから」 それだけは間違いない。 私は道明寺の子を絶対に産む。 何があろうと。 「わかりました。 貴方は一人暮らしなんですよね。 つわりもひどいようですし、実家に戻られるか、しばらくの間は誰かと一緒に生活されたほうがいいのですが」 「・・・私が・・・」 今まで診察室の隅に静かに立っていた優紀が言った。 「付き添いの方・・・えっと」 「親友です」 「ああ、牧野さんの生活を支えてあげられますか?」 「はい、彼が来るまで一緒にいます。 大丈夫です」 「わかりました。 牧野さん、無理はしなくていいですが、食べられるときは少しでも食べるようにしてください。 栄養をつけなくてはいけませんよ。 」 「よお、牧野?」 産院を出たとたんに後ろから声をかけられた。 この声は・・・一番会いたくないヤツだよ・・・ 優紀と顔を見合わせて、チッと舌打ちをしてしまってから後ろを振り向くと 案の定、いたよ・・・西門総二郎! というか、西門さんだけじゃなくてF3がお揃いで。 なんで今日に限って集団で行動しているのよ! 「お前ね、女が舌打ちなんかするなよ。 俺に会いたくないってことかよ」 その通りだ。 「いや、別にそんなことないけど、朝っぱらから見たい顔でもない」 「この美しい顔に文句でもあるのか?・・・っと、優紀ちゃん久しぶり~」 優紀に向かって女を落とす魅惑の笑顔。 この男は・・・!! 「西門さん、おひさしぶりです」 律儀に頭をさげて挨拶する。 「自分で美しいって言えるヤツって嫌い。 それにしてもF3揃って珍しいね」 「俺たちはデート、類は・・・何してたんだ?そこで偶然にあったんだよ」 答えたのは美作さん。 「牧野、子供できたの?」 ・・・・・この場にいる全員が凍りついた。 どうして何の脈絡も無く突然にそんな質問ができるんだ?花沢類! 西門さんも美作さんも目を見開き、硬直している。 「は、花沢類ってば何言ってるの?」 視線が泳ぐ。 優紀に助けを求めて視線を送ったが、優紀もどうしていいのかわからずにただ私を見つめていた。 「だって・・・ここから出てきたでしょ?」 そういって類が視線を向けた先は・・・当然、さっきまでいた産婦人科。 どうすればいい?どうすれば誤魔化せる? なぜか真実を言うという選択肢は考えられなかった。 「み、見たの?えっと・・・あの、そうよ!産婦人科っていうのはね、妊娠したときだけじゃないの。 婦人病には産婦人科なのよ!」 何かのキャッチコピーか?というようなセリフを言ってしまった。 あきらかに怪しいだろう・・・ 西門さんは私を凝視している。 この人は結構危険人物なのよね。 真実がわかるとどういう行動にでるかわからない。 「なんであわててるの?動揺してるよね」 「ど、動揺なんてしてない!」 「ふ~ん・・・」 何よ、その目は!!絶対に納得してないな。 どうしてこの男は鋭いのだろう。 「ね、優紀ちゃん、牧野って妊娠しているの?」 おい!西門~・・・!! 突然、質問された優紀はちょっとドギマギしていたが、チラリと私の顔を見て答えた。 「さあ?私にはわかりません。 わかるのは本人だけでしょう」 「でもさ、一緒に産婦人科から出てきたよね」 今度は美作さんが聞いてくる。 どいつもこいつも・・・ 「はい。 でも診察室に入るのは一人だけですし、病名は他人には教えてくれません」 そういってニッコリと笑った。 ナイス!優紀! 「何か隠している・・・」 しつこい!!花沢類!! 類はまだ疑惑のまなざしを向けている。 「別に隠してない!それにあんたらに話す必要もない!」 「やっぱり隠していることがあるんだ・・・」 ホンットにしつこい! 「なんでもないったら、なんでもないの!」 そういい捨てると優紀の手を掴んで彼らの前から逃げた。 とにかくドンドン歩いていく。 あいつらから離れなくては・・・・ 「・・・どう思う?」 「妊娠してんだろ?」 「総二郎・・・お前かんたんに言うね」 「・・・僕もそう思う。 牧野は妊娠してる。 隠し事できないよね」 総二郎も類も正しい。 俺もそう思う・・・。 あきらはため息をついた。 「追いかけるか?」 「そうだね」 「面白いしな~。 司の子ってことだろ?」 「それしか考えられないし。 」 「って、フランス?いつのまにか勤労処女を脱していたんだな。 気づかないとは迂闊だったな」 「・・・フランスだろうな。 それしかありえないし」 「だね」 3人はとにかく二人のあとを追うことにした。 珍しく・・・走って。 「つくし、ちょっとつくし!そんなに乱暴に歩いちゃいけないよ!」 優紀の呼び声にハッとなった。 そうだ、わたしのお腹には道明寺の子がいるんだ。 赤ちゃんに何かあったら大変だ・・・ 「・・・ごめん、あいつらに会って動揺しちゃって・・・」 「はやく道明寺さんに伝えないといけないよ。 秘密にはできないから」 「うん、わかってるんだけどさ。 道明寺の負担になるんじゃないかって」 「つくしったら!道明寺さんは喜ぶに決まってるでしょ!?」 「それはね。 でも私は4年待つつもりだったし、道明寺だって4年はNYで頑張るつもりでしょ? その4年にはまだあと2年半もあるんだよ。 」 「どうなるかはわからないよ。 とにかく道明寺さんには伝えないとダメ。 赤ちゃんは二人の赤ちゃんなんだよ。 勝手に決めちゃいけないと思うよ。 ね、つくし、赤ちゃんはあと6ケ月もすれば産まれるんだよ。 ちゃんと誕生を喜んでくれるお父さんがいるのに私生児にする気? 違うよね。 道明寺さんと話あってどうするか決めないとダメだよ?」 「そうだよ牧野。 司に言わないとね」 びっくりして振り向くと、F3が立っていた。 追いかけてきたのだろうが息もきれていない。 「・・・聞いちゃった?」 「肝心なところはね」と花沢類。 「司の子だろ?」と聞いたのは西門さん。 「大丈夫か?」と心配そうに聞いたのは美作さん。 今更隠しても仕方ないよね・・・。 あっけない秘密だったな。 でも、どうせなら最初に知らせるのは道明寺にしたかった。 私がグダグダ悩んだ結果がこれだけど・・・ 「うん、どうしたらいいのかな・・・」 「決まってるだろ、司に言えよ」 「あんたたち・・・私に黙って道明寺に知らせないでよ!?」 「言わないよ。 司を喜ばせても嬉しくない。 ずっと黙ってる」 いや花沢類、ずっと黙っている必要はないけど・・・また道明寺で遊ぶつもりなんだね・・・ 「あのな、こんなところで話すことでもないだろ。 場所変えようぜ」 「そうだな。 俺んちでいいか・・・?」 美作邸か・・・以前行ったが、メルヘンだったな・・・ 「相変わらず、すごいね」 美作邸は相変わらずのメルヘン。 ピンクと白のかわいい世界。 以前はウサギ型の椅子はだったものは、いつのまにか・・・ハート形。 それはそれで可愛いのだが、座りにくそうだ。 「お袋が変わらない限りこのままだろ?それより、なんでもいいけど牧野、どうするんだ?」 「いきなり本題?」 「お前、こっちが切り出さないと話さないつもりだろ?」 美作さんも結構鋭いな。 うやむやにしたい気持ちもあるんだけど・・・ F3相手にそれは無理な相談だろうな。 こんな楽しい?話題にお祭りコンビ西門&美作は絶対に飛びついて咥えて離さない。 なんって嫌なヤツ・・・人の悩みは蜜の味。 自分たちが楽しいならそれでよしってところがあるからなぁ。 「司に言えない原因は何なんだ?」 「言えないっていうか、負担になりたくないだけ。 それにあの魔女の存在も怖い。 子供ができたなんて知ったらどうでるか・・・。 堕ろせなんて言われたら立ち直れない。 でも、魔女にとって私は邪魔でしょ。 子供はもっと邪魔だよね」 「あのなぁ、負担って司が言ったのか?お前のことなら負担に思うことなんてない。 それに子供のおかげでもしかしたら4年が縮まるかもしれないとなると大喜びだろ。 お前は何でも考えすぎなんだよ。 さっさと司に連絡しろ!」 う・・・私だって悩みたくて悩んでるわけじゃない。 大学も辞めたくない、きちんと卒業したい。 子育てできるかも不安だし、どうしていいのかわからないだけなのに。 「牧野、声にでてるよ」 花沢類の肩が揺れている。 ・・・笑っているのだ。 私はまた考え事を口にだしていたようだ。 「その気持ちをそのまま司に言えばいいんじゃないの?」 「類ってば、簡単に言わないでよ」 「簡単なことだろーが」 メイドさんがお茶を持ってやって来た。 黙って、お茶とおいしそうなお菓子を置いて出て行く。 「西門さん・・・簡単って・・・」 「ほれ、お茶。 何か飲めば気持ちも落ち着く」 「・・・あれ、緑茶?」 「こういう時はカフェインとかよくないだろ。 」 「・・・そうなの?」 「・・・赤ちゃんに悪いんじゃねぇの?」 「それより牧野、ここから司に電話しろ」 美作さんが携帯を差し出す。 ・・・携帯でNYに電話?・・・ こいつらの金銭感覚って・・・それに携帯って国際電話可能なんだ・・・ 「お金がもったいないからいい!!」 「お前ね、俺の電話だから俺が払うんだろ~が!とにかく電話しろよ」 そういってムリヤリ私の手に電話を握らせる。 どうしよう・・・F3の顔を見回して恐る恐る携帯の番号に手をかけた。 空で覚えてしまっている道明寺の番号をゆっくりと押していく。 出てほしくない気もするし、絶対にでてほしい気もする。 矛盾した気持ちの中で番号を押す。 無機質な音が電話から聞こえる・・・ 道明寺を呼び出す音。 RRRRR・・・ワンコール 鳴った!と思ったとたんに道明寺が出た。 「もしもし!!」 道明寺の慌てたような大きな声。 「もしもし!!牧野じゃねぇのか?」 え??これって美作さんの電話だよね。 なんで私からだと思うの? 「牧野だろ!!返事しろよ!」 「うん・・・っていうか、なんでわかったの?」 「あ?なんとなく。 直感?」 「・・・ふ~ん・・・これって美作さんの電話なのにね?・・・」 直感?直感でもおかしいでしょ!? 人の電話だよ? 「どうでもいいじゃねぇか、そんなの。 それより、どうした?」 「え?え、えっと・・・なんでもないけど」 それを聞いたF3が呆れて頭を振っている。 美作さんがジェスチャーで早く言えよ!と伝えている。 それはわかってるけどさ。 「なんでもないことないだろうが!さっさと言え!」 「・・・なんでもない!」 そういうなり、私は携帯の電源を落とした・・・何やってるの?わたしってば! 「「まきの~」」 美作さんと西門さんが疲れたようなため息をついた。 花沢類は・・・笑っている。 そんなにおかしいか!? 「なにやってるんだよ!」 美作さんが携帯をとりあげ、また番号を押そうとしていると今度は私の携帯がなった。 道明寺に渡された専用の携帯・・・間違いなく道明寺からだ。 「司だろ。 はやくでろ。 そして言え!」 西門さんが仁王立ちになり、私に指を突き出す。 珍しいポーズだ・・・ 「つくし、ちゃんと言わないとダメだよ。 大事なことだよ、隠していいことじゃない」 今まで黙っていた優紀が見るに見かねたのか口をだした。 「優紀、わかってるいんだけど・・・うん、頑張るから」 私は携帯を取り出し、少し躊躇しながら通話ボタンを押す。 「もしもし?」 「てめぇ!!なに切ってるんだよ!」 「ごめん・・・」 「どうしたんだ?」 私の声に何かを感じたのか道明寺の声も優しくなる。 「わたし・・・わたしね、妊娠したみたいなの!!」 とにかく一気に言葉にしてみた。 あたりが静かになった気がする。 音がしない。 F3も優紀も黙って成り行きを見守っている。 道明寺、はやく何か言って・・・お願い! 「ど、道明寺・・・・?」 「マジか?」 どういう意味だろう。 まさか、困っているとか? 「うん」 「マジなんだな?」 「・・・うん」 「医者は?」 「今日・・・診せた」 「じゃ、本当に子供ができたんだな?」 「うん」 「ちょっと待ってろ」 そういうとなぜか電話が切れた。 どういうこと? とりあえず妊娠のことを伝えたので気持ちが落ち着いてきた。 「おい、牧野?司はなんだって?」 「わかんない。 ちょっと待ってろって」 「・・・ま、司もいきなり深夜に妊娠を告げられてびっくりしてんじゃない?」 花沢類の冷静な言葉にキョトンとしてしまった。 深夜?なんで? 時計を見ると、すでに昼の1時を過ぎていた。 朝一で産婦人科に行って、そしてF3に会ってここに連れてこられて ゴタゴタとしていて時間のたつのがわからなかった。 あれ?日本は現在・・・13時。 つまりお昼の1時。 NYとの時差って何時間だったっけ? 確か・・・14時間くらいだよね。 ってことは・・・深夜っていうか早朝3時?? うっそ!!道明寺ってば大丈夫かな・・・? すると突然、携帯が鳴った。 着信を見てみると・・・司。 「もしもし?」 「牧野?準備できたから。 」 「は?」 「とりあえず・・・あきらの携帯ってことは今、あきらんちか?」 「うん、美作さんち」 「そこで待ってろ。 また連絡するから」 そういうとまた電話は切れた。 なんなんだ!いったい!! 「「で?」」 西門さんと美作さんが興味津々という顔で聞いてくる。 「ん・・・なんか、ここで待ってたら連絡をするらしいよ。 わけわかんない!!」 F3は顔を見合わせニヤリ・・・ なんだ?あんたたちには何かわかるのか? 「そっか、司がそういうんなら仕方ないよな。 ゆっくり待ってようぜ。 」 「だな、あ、優紀ちゃんも一緒にね。 」 「あ、ありがとうございます。 でも・・・もう道明寺さんには伝えたし、私がいなくてもつくしは大丈夫みたい。 夕方からバイトだから・・・」 「あ、ゴメン。 優紀・・・ありがとう」 親友を振り回してしまった。 要らぬ心配をかけてしまった。 出かけていた少女趣味のお母さんがどこかから帰ってきた。 そしてその少女趣味の犠牲?双子ちゃんもお母さんとおそろいの服でやってきた。 「「つくしお姉ちゃま!」」 初めてここを訪れたときは「お兄ちゃんは渡さない」と敵意をもって見られたが いまではなぜかお姉ちゃまと呼ばれるまでに・・・なぜ? 「つくしお姉ちゃま、おひさしぶりです。 今日は泊まっていかれます?」 「え?いや・・・」 両脇をいきなり双子に捕らえられた。 どっちがどっちだろ? 「泊まっていってください。 お兄ちゃまも泊まっていってほしいって」 「道明寺から連絡が・・・来たら帰るよ。 ごめんね?」 「「・・・道明寺のお兄さん?・・・」」 「芽夢、絵夢、自分たちの部屋にいってろ。 俺たちはちょっと話があるから」 二人はちょっと悲しい顔をして、手をつないで部屋を出て行った。 「なんか・・・双子ちゃんに悪かったな。 大好きなお兄ちゃんを取っちゃって」 「あいつらの甘えより、今はお前らのことの方が大事だろ?」 「ありがと、ごめんねぇ・・・迷惑かけちゃって」 「迷惑なんかじゃないよ。 本当にあんたは謝るのが好きだよね」 類はそう言って、私の頭をポンポンと叩いた。 ささいなことなのに気分がよくなった。 類はいつも私の気持ちを優しくする、不思議な存在。 なんで私は花沢類をずっと愛さなかったのかな。 道明寺より類との恋愛のほうが楽だっただろうに・・・ 「苦労するのが好きだからじゃない?」 ・・・げ!また声に出してた?? 私はおずおずと類の顔を見た。 ・・・笑っている・・・ 声に出してたんだね、この癖、本当になんとかしなくっちゃ!!! 「なあ、牧野、司は来るって言ったんだよな?」 来る?そう言ったっけ? いや・・・道明寺は準備ができたって言った気がする。 いったい何の準備ができたっていうんだろう。 「・・・なんか、準備ができたって言ってたけど」 総二郎とあきらは顔を見合わせて笑った。 「それなら、来るってことだろ。 たぶん、そんなに待たなくていい気がするな」 「「俺も」」 類と総二郎があきらの言葉に同意する。 私には訳がわからないんですけど? 「どういうこと?」 「司が来ればわかるよ。 でも今からだと、どんなに急いでも日本に着くのは早朝だな。 牧野、お前泊まっていけよ」 「ええええ?やだよ。 」 「なんで?俺んちなら安心だろ、お袋と双子もいるし。 安心しろよ、お前に魅力を感じてないから誘惑はしない。 」 「誘惑って、そんなあんたね・・・」 「帰ったら、明け方にお前のアパートに司が乗り込むことになるぞ。 いいのか?」 想像すると恐ろしい。 アイツのことだ、近所のことも考えずに大声で叫びそうだ。 「私が泊まって大丈夫なの?」 「お前んちじゃないからな、部屋はたくさんある。 」 「なんか・・・嫌な感じ!! でもそうね、一人になりたくないし、泊めてもらえる?」 「「俺も」」 ってなんで、あんたたちも泊まるのよ!? なんか、完全に面白がってない? 「ふふん、そういうと思ったぜ。 見逃せないショーだもんな。 部屋は好きな部屋選べよ。 牧野は知らないから案内するよ。 」 ショーってどういうこと!?なんだか訳のわからないまま、美作邸に泊まることになった。 美作家で賑やかな食事を終え、私は早々に寝ることにした。 朝から産院に行ったり、色々ありすぎて疲れ果てていた。 美作さんに案内された部屋で私は熟睡していた。 どこか頭の隅で音がする、バリバリという音。 ちょっとウルサイ。 「うるさい~・・」 寝たまま、つぶやく。 だって夢の中の出来事だと思っていたから。 枕を抱えてぐっすりと熟睡。 その安眠を脅かす人物が間近にせまっていることも気づかずにぐっすりと寝ていた。 「・・・オイ、起きろ!!!!!」 耳元で大声! 私は驚いて飛び起きた。 いきなり目に入ったのはベッド脇の道明寺。 ん?道明寺? 「ええええええ!!あ、あんた、なんで人の部屋にいるのよ、出て行ってよ!」 「はあ?お前、NYから飛んできた恋人に向かって出て行けだと!?」 NY?? 「何しに来たわけ?」 「・・・お前、まだ寝ているな。 ちゃんと起きろ!」 「起きてるじゃん」 「お前、今自分がどこにいるかわかってるか?」 私は辺りを見渡した。 あれ? ここうちじゃない・・・どこ? 「目、覚めたか?」 そうだ!美作さんちだ。 まだ完全に目覚めない頭を強く振って、必死で目覚めさせる。 そして『道明寺が来た!』そのことだけに意識を集中させた。 「道明寺・・・」 たぶん私は自分が思っている以上に不安だったに違いない。 頑張っていたつもりだけど・・・ 道明寺に会いたかった、彼の顔をしっかりと見た途端に涙が溢れてきた。 「道明寺!!」 私は彼に縋り付いて泣き始めた。 そんな姿に彼を驚いているようだった。 泣きながらも多少冷静に考えていた。 そうよね、こんな私ってありえない。 きっと・・・ホルモンのせい、だって妊婦なんだから。 「お、おい! どうしたんだ?」 私が自分から抱きつくなんて滅多にないことだ、彼は慌てふためいている。 「・・・なんでもないよ。 ちょっと安心しただけ。 」 そういって笑ったが、彼は私を離さず、しっかりと抱きしめていた。 頭がだんだん完全に目覚めてくると、なんとも恥ずかしい気がする。 だって、私の格好・・・美作さんのお母さんに借りた薄いナイトドレス。 それも私に似合わない超かわいいヤツだよ、わ~本当にありえない、恥ずかしすぎだよ! 「ち・・・ちょっと、どいてよ!!!」 彼を振り切って、ベッドの中にもぐりこんだ。 私から抱きついたんだけど、そんなこと考える余裕なんてない。 すっごく恥ずかしいんだから!! 「おい・・・てめぇ! 俺様がせっかく来たんだぞ、さっさと起きろ!!」 そういうと布団を剥ぎ取られてしまった。 信じられない!! 「何するのよ!」 「何するじゃねぇんだよ!! 恋人が久々にお前の目の前にいるんだぞ、することがあるだろうが!」 すること??何、それ。 訳がわからず、顔をしかめていると・・・道明寺の顔が近づいてきた。 彼の唇がゆっくりと私の唇に重なる。 気がつくを私は激しく熱いキスを返していた。 「・・・お帰りのキス!! やっと帰ってきたって気がするぜ」 口を離すと彼が言った言葉・・・私は真っ赤になりながら言い返した。 「ここは日本よ! お帰りのキスなんてしないのよ!!」 照れ隠しから言い合っていると、横から声が・・・ 「もうケンカしてるの?」 私と彼が声のしたほうに顔を向けると、F3のニヤケ顔がった。 うそでしょ!? なんでコイツらは平気で女性の寝室に入ってこられるわけ?? 「道明寺もあんたたちも出て行け!!!」 私は大声で怒鳴って、部屋から4人を追い出した。 とにかく着替えなくっちゃ、こんなの着てあいつらの前には出られない。 美作家の広いリビングに入っていくとF4が待っていた。 久しぶりに4人揃った姿を見た。 相変わらずかっこいい・・・なんかムカつくのはなぜ? 「落ち着いたか? ほら、これ飲めよ。 ノンカフェインだから。 」 美作さんがコーヒーを差し出しながら聞いた。 コーヒーにノンカフェインなんてあるんだ・・・なんて考えながらカップを受け取る。 「うん、アリガト」 私は横目でチラっと道明寺を見た。 なぜ?ちょっと不機嫌そう・・・ 「道明寺・・・はやかったね、どうやって来たの?」 「・・・飛行機に決まっているだろ」 彼がそう答えると西門さんと美作さんが噴き出した。 「それだけじゃないだろ、司は空港からヘリを飛ばしたんだよ」 あ、あのバリバリという妙にうるさい音って夢じゃなかったの? ヘリが着陸する音? ってことは自宅にヘリポートがあるんかい!? 会社にあるのはわかるけど、自宅だよ!?自宅にヘリポートって・・・ありえない。 「お前、本当に妊娠したんだよな?」 そんなことはどうでもいいと言うように司が唐突に聞いてきた。 そう、私って妊娠してたんだよね。 道明寺の子供・・・どうしよう。 これからどうなるんだろう。 一気に不安が襲ってきた。 現実から多少逃避していたんだけど・・・現実に戻るときが来てしまった。 「・・・うん」 私が小さく頷くと、道明寺の顔は・・・あれ?なんか、めちゃくちゃ喜んでない?? 「本当だな? 絶対に間違いないよな?」 「・・・うん・・・」 「医者に確認したんだよな?」 「うん」 「よっしゃあ!!! やったぜ!!!」 なぜ、そこでガッツポーズ? 私も嬉しいけど、あんたには不安はないのか? なぜ手放しで喜べる? これからどうするつもりだ!!! 「・・・ね、司ってもしかしたら牧野の妊娠を予測していた?」 類の突然の言葉に部屋中が静まりかえった。 「「なるほど」」 西門さんと美作さんがしたり顔で頷いた。 何がなるほど、なんだ!? 「道明寺?」 彼は真っ赤になって、しどろもどろに弁解しはじめた。 「よ、予測っていうかよ、そうなればいいな~なんて思ってただけだ!!」 「なんで・・・そんなこと思えるのよ!?」 「牧野、お前って鈍感。 ようするに司はフランスで避妊しなかったことに気がついていたってことだろ? その結果がお前の腹の中にいるわけだし。 お前まさか・・・気がついてなかったのか?」 私は真っ赤になって言い返した。 「あ、は、初めてだったのよ! 避妊したかなんてしらないわよ。 道明寺が何かちゃんと手をうってくれてるって・・・」 「・・・お前、いまどき避妊を男まかせってありえねぇぞ。 中学生でもコンドームってものを知っているぞ」 私は更に真っ赤になって、自分でも意味不明の言葉をつぶやいていた。 「ねえ、司、もしかしてわざと避妊しなかったの?」 類の言葉にみんな一斉に道明寺に視線を向けた。 どうなの?? いくら道明寺でもわざと妊娠させるなんてマネはしないよね? でも、彼の顔は真っ赤になっていた。 まさか・・・本当にわざとなの!? 「わ、わざとじゃねぇ!!」 私がじっと彼を見詰めていると彼は目をそらせた。 ・・・おい!!!! 「本当にわざとじゃねぇ、あとで気がついたんだ!」 「いつ? いつ避妊してなかったことに気がついたわけ!?」 「・・・お前を空港に送っていく車の中だよ!!」 そういえば・・・コイツはなんか様子が変だったな。 そんなに早くから気がついていながら、私に言わなかった。 私になんで言わなかったの? 信じられない。 避妊を忘れていた、くらい言ってもいいんじゃないの? 妊娠がわかったとき、私は・・・道明寺だって初めてだったし、避妊なんて考える余裕がなかったんだと思った。 それはそうだったみたいだけど、あとでわかったなら言うべきじゃないの!? 「・・・おまえ、何考えているんだ?」 彼の声は不安そうだ、何を考えて不安になっているのかはよくわからないが。 それにしても・・・ムカつく。 「どうして、言ってくれなかったのよ!!!」 「言っても今更どうしようもないだろ?」 なんだと!? 確かにどうしようもない、ことは終えていたわけだから。 だけど、そういう可能性があることは言うべきじゃないの!? 「ね、司・・・もしかして牧野が妊娠すれば、あと数年待つ必要がなくなると思ったんじゃない? すぐに結婚できるって」 な、なんですって~!! 「え? いや、ああ、それはマジで考えたぜ? 実際に妊娠したとは思ってねぇけど待たなくてもいいかもってのはな」 き、きさま・・・ 私は脳天が沸騰していた。 怒りに何も考えられない。 私ってコイツの罠にはまったみたいなもんじゃないの!? 冗談じゃない!!!!!!! 「ど、どうみょうじ・・・あんた、もしかして私からの連絡を待ってなかった? 妊娠したって私が電話してくるのを・・・待ってなかった?」 「待ってたぜ? そうなればいいなって思っていたから。 」 あっけらかんと言い放つ、この男に・・・私は強烈なパンチと蹴りを食らわした。 拳は残念ながらかわされたが、蹴りは予測できなかったらしい。 私の蹴りは・・・彼の急所に見事に命中。 少しだけ怒りが収まった。 「・・・・・ううう・・・・」 声も出ずにうずくまる道明寺。 私は腕を組んでその姿を見下ろした。 「・・・司、大丈夫?」 あまり同情していない類の声。 「「おい、大丈夫か?」」 多少は同情している、西門さんと美作さん。 「て、てめぇ、何しやがる!!」 「何しやがるだぁ? されて当然のことをしているだろうが!」 私は怒りの余り言葉遣いがうつってしまった。 「・・・牧野、あんまり興奮しないほうがいいんじゃない?」 類の言葉も耳を素通り。 「あんたね、あとで避妊していないのがわかったなら言いなさいよ! 何をひとりで勝手に私の妊娠を想像して喜んでいるのよ! 気持ち悪いのよ!」 「き、気持ち悪いだと・・・! 俺の子ができるんだぞ、喜んで当然だろうが!」 私は頭が痛くなった。 こいつの頭の中はどうなっているんだ? 私だって道明寺の子は嬉しいさ! 覚悟さえできていればね!!!! 予定外に妊娠して、これからどうなるのか、道明寺に言わないほうがいいんじゃないか、 道明寺のお母さんに奪われるんじゃないか、そんなことを色々考えて悩んで・・・ それをお前は・・・喜んで当然・・・だと!!! 避妊してないことを隠しておきながら・・・!!! 許せない・・・ 「あ、あんたね・・・私が妊娠がわかって、どんだけ悩んだかわかっているの?」 怒りが少しおさまってきた、なんだか今度は泣けてきた。 突然、ポロポロと涙を流して、道明寺に文句を言い続ける。 「本当に牧野は悩んでいたよ、司」 類の声に司は我に返った。 「な、何を悩むって言うんだよ?」 こいつ、何もわかってない。 そう思うと、もう涙が止まらなかった。 「あのね、司・・・牧野は司の重荷になるんじゃないか、 おばさんに堕ろせって言われるんじゃないか、それに牧野だって大学をつづけたいしね。 本当にいろいろと悩んだみたいだよ。 その間、司は牧野が妊娠しているかもしれない、嬉しいな~ なんて、考えていたわけだよね? 避妊してないことに気がついてからずっと。 」 類の言葉に俺は・・・そう、俺は彼女の気持ちを考えていなかった。 これで親に認めてもらえる、結婚できるって自分のことばかり考えていた。 牧野がどうしたいのか、それを考えていなかった。 まさか・・・子供はまだいらない、堕ろしたいとか思っているのだろうか。 それだけは勘弁してほしい。 子供は何があろうと欲しい、俺の子を牧野に産んでもらいたかった。 「ま、きの・・・? 産みたくないのか?」 「だっ、誰がそんなこと言ったのよ! そういう問題じゃないのよ。 」 俺はわけがわからない。 」 道明寺の言うことは最もだけど、なんだか・・・ムカつく。 「子供は産みたいわよっ! でもこのままじゃ私生児だし、私は大学生だし!! アンタは私が妊娠したらいいなぁなんて考えてニヤニヤと生活してたんだろうけど、 私はこの間からずっと不安で不安で・・・私だって覚悟とか色々あるのよっ!」 本当に言いたいことはこういうことじゃない。 だけど頭が混乱しているし、道明寺の仕掛けた罠にかかった気がしてイラだっていた。 」 私だって嬉しくないわけじゃない。 ただ・・・道明寺がわかっていたことを言わなかったことが許せないだけで。 自分だけが、そういうことがあるかもしれないとわかっていて楽しんでいた事実がムカつく。 私だってわかっていれば、もしかしたら・・・ってことで覚悟もできたし、考えることもできたのにぃ~。 このバカのせいで、私は悩みまくり、そして子供をつれて逃げることも考えたわけだ。 プロポーズ? 待って、プロポーズの言葉が・・・結婚するだろ? ありえないっ!! 「・・・嫌。 」 ありえないと思った途端に気持ちと裏腹な言葉が飛び出した。 アレ?? 「断られちゃったね、司」 類の声はなんだか楽しそう。 たぶん私の気持ちにも気がついているんだろう。 お前、結婚するだろ?って・・・」 あきらの呆れた声に司はハッとしたように顔を上げた。 「おお! そうだ、忘れていたぜっ」 それだけ言うと慌てて部屋を飛び出した。 「待たせたなっ」 司が再び部屋に入ってきたとき、手にしていたのは・・・結婚といえば、これよね。 定番の品物。 ケースに入っているから見えないけど、絶対そう。 「牧野、愛している。 結婚してくれ。 」 今度は真剣に私を見つめて、案の定って感じの指輪を私に見せながら言った。 その真剣なまなざしにドキドキする・・・。 F3が肩を震わせて笑っているのが見える。 「・・・お前、そんな色気のねぇ答えって・・・」 道明寺は呆れながらも、返事の答えに気がついたようだ・・・言葉が途切れる。 でも・・・OKなんだな。 」 どうしても素直になれない。 だけど、照れたような私の表情でわかったのだろう、彼の顔がやけにニヤついている。 それが何となく・・・ムカつくのはなぜだろう。 「やったぜ!!!!」 道明寺の大声が辺りに響く。 「よしっ、じゃあ早速、式の打ち合わせをしようぜっ。 」 道明寺の満面の笑みと喜びを隠そうともしない声。 それに苦笑いしながら頷いた。 」 類の祝福に少し照れるけど笑顔で頷く・・・いや、頷こうとした。 「司の罠に嵌っちゃったね」 え・・・罠? よく考えればっていうか、よく考えなくても・・・確かに罠かもしれない。 つまり、コイツは私に結婚を承知させるために、避妊し忘れたことを黙っていたのよね。 忘れそうになっていたことを思い出し、ちょっと不愉快になった。 だが・・・子供ができたのは事実だし、子供を私生児にしないですむことも事実。 それなら結婚もいいだろう。 だけど・・・この罠の仕返しはさせてもらわないとね。 「司、私、結婚はするけど日本に住むからね。 私、まだ大学生だし、卒業はしたい。 それにさ・・・妊娠してるんだよ? 今は大事な時期でしょ、飛行機なんて乗れないよ。 あと2年半は頑張るしかないわよね。 でもいいじゃない、結婚はするんだから。 」 私が冷たく言い放つと真っ青になった道明寺が呻いた。 よそに愛人を囲うような父親は必要ないと思う。 母子家庭に育ったほうが、よっぽど幸せよね。 」 ニッコリと笑ってそういうと、彼の顔は更に青くなっていく。 司の子でも牧野が産む子どもなら俺は愛せるよ。 次には俺の子を産んでくれるでしょ?」 私の仕返しにいち早く気がついた類が、調子に乗って言葉を被せる。 もちろん、西門さんと美作さんも面白がって・・・「良い考えじゃん」なんて言っている。 少しかわいそうかな?でも・・・私はあれだけ悩んだんだもん、これくらいの仕返し、当然よねっ!! FIN.

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なぜ牧野つくしは、花沢類でなく道明寺を選んだか?

牧野 つくし 出産

なんだかフラフラするし、いつも気分が悪い。 風邪でもひいたのかな? 熱はない。 今日の講義ははずせない。 大学に行かなくちゃ・・・ 重い身体をムリヤリ起こしてベッドから出る。 大学に進学してしばらくしてから私は一人暮らしをはじめた。 実家にいるほうがお金はかからないだろうけど、どうしても自分を試したかった。 父親もまともに就職したし、母親もパートにでている。 弟の進もバイトを始めた。 ある意味、今の牧野家は裕福だ。 (今までに比べれば) 今でも私はバイト三昧だし、給料の三分の一は実家に渡しているのでギリギリの生活。 それでも手に入れた私だけの楽園は1DKで下町のはずれにある。 昔懐かしい雰囲気のアパート。 はっきり言って、F4や滋さんや桜子にすれば人の住むところではないと言うに違いない。 でも、私は一人で頑張って成長した「私」という存在で、あと2年半で迎えに来てくれるはずの男を迎えたかった。 あと2年半・・・まだまだ先は長い。 考えだすと止まらなくなる想いをとりあえず封じた。 とにかく弁当だ。 弁当をつくろう。 大学に弁当を持参するヤツなんて私くらいのものだ。 お金持ちの集まる英徳では「学食=超高級レストラン」 みんな、それを利用し弁当持参の者など一人もいない。 たま~に「今日はお弁当を持って参りましたの~」 なんて言うお嬢様がいるけど・・・あれは弁当なのか? 弁当というより「シェフを持参いたしましたの~」だと思う。 そんな英徳の不思議?を考えつつ とにかく米を洗い、鍋を火にかける。 米が炊き上がる間におかずづくり。 あ、ひさしぶりに類にも作ってあげようかな。 西門さんや美作さんは文句ばっかりだけど、類はなんでも食べてくれる。 ご飯のお鍋からお湯が吹き零れる。 炊きあがろうとしている。 ん?この匂い・・・ 「う・・・」 思わず、うめき声をあげて口を塞ぐ。 吐きそう・・・慌ててトイレに駆け込んだ。 便器につかまり激しく嘔吐した。 悪いものでも食べた? そんなことを一瞬考えたが、それどころじゃない。 ここ数日、あまり気分がよくなかったので食事をまともにしていなかった。 その為か何度もこみ上げる吐き気に胃液しか出すものが無くなっていく。 きつい・・・ 立っていることができずに便器の脇に座り込んでしまった。 どうしたんだろう。 キッチンから焦げ臭い匂いが漂ってくる。 あ、ご飯が焦げてる。 火を止めないと火事になっちゃう・・・ 力の入らない足をムリヤリに持ち上げ、ふらつきながら一歩一歩コンロへと近づいていく。 何とか火を止めるとそのまま座り込んだ。 ・・・ちょっと待って。 そういえばアレがこない。 もう2ヶ月ないんじゃない? もしかして・・・妊娠とか? いや、そんなはずはない! でも月に一度は必ずやってくるヤツが2ヶ月もこない。 別に生理不順ってわけでもないのに気がつかないなんて・・・ 自分の鈍感さに呆れてしまった。 原因はわかっている。 フランスでの静さんの結婚式だ。 それしか有り得ない。 だって、その時に司と初めて愛し合って勤労処女返上したんだもん。 って冷静に赤ちゃんが宿ったのはいつ?なんて考えている場合じゃない! どうしよう。 いや、まだわからない。 とにかく確かめなくちゃ。 いや、その前に学校よ! 学費はすでに納めてあるんだから、意地でもいかなくちゃもったいない! 大学に来たのはいいが、周りのヤツらのコロンがたまらない。 あんたたち、みんな臭いのよ! 英徳は金持ち学校だ。 きっとみんな超お高い香水をつけているのだろうが 私にとってはただの「匂い」でしかない。 それも最悪の。 結局、余計に具合が悪くなっただけで講義の内容は記憶にない。 なんのためにこの地獄に足を運んだんだろう・・・ 今日はバイトを休み、薬局に寄った。 もちろん、購入するのは「妊娠検査薬」 家に帰り着くなり、トイレに駆け込み検査実行。 99%わかっていたとはいえ、証拠を突きつけられるとやはりショックだった。 結果は陽性。 つまり妊娠おめでとうってこと。 あれが最初で最後なのに。 たった一回でヒットってどういうこと? ありえないっつうの!! どうしよう。 とにかく道明寺に連絡・・・しないといけないよね。 でも、なんていうの?約束の4年まであと2年半もあるのに。 『道明寺、たった一夜のセックスで妊娠しちゃいました~』 言えるか!! 『おめでとう。 もうすぐパパだよ』 って新婚夫婦か!? 『避妊してくれなかったのね!』 違う!私だって避妊なんて考えもつかなかったし、責めてどうするんだ。 道明寺だって童貞だったんだし、きっと考えつかなかったのよ。 『道明寺、愛の結晶がここにいるの』 ・・・絶対にアイツは理解できないだろうな・・・ ああ!もう!なんていえばいいの? 道明寺に電話する前に医者。 そうよ、検査薬だっていろんな状態によって間違うってこともある。 医者に診てもらって、その結果で道明寺よ。 ・・・でも、産院なんて・・・怖くていけない。 どうしよう、道明寺・・・ F3に相談・・・絶対にダメ! あいつらに相談したら秘密も秘密じゃなくなる! グダグダと考えていたらすでに夜中になっていた。 「疲れた・・・」 気分はいまだに優れないし、フラフラするし。 「寝よう。 寝て起きたらきっと何か変わっている」 多少、現実逃避しながら私は眠りについた。 夢も見ずにぐっすりと眠った。 ただ、何も考えずにひたすら眠った・・・・ いくら現実逃避をしても朝はやってくる。 「医者だよね」 起き抜けに考え、口にでた言葉。 結局は医者に診てもらうのが一番なのだが 産婦人科というのは未婚の私には敷居が高い。 一人では行きにくい場所。 先生になんて思われるだろう、なんて考えるとよけいに躊躇してしまう。 遊んでいる女なんて思われるんだろうなぁ。 ・・・・すっごいマイナス思考・・・・ なんだか私らしくないって自分でも思ってしまうけど 考えだすともう!どんどんネガティブになってしまって。 誰かに一緒に行って貰えればな・・・ 「あ・・・優紀!優紀なら」 親友を忘れるなよ~私! そうよ!優紀なら秘密は守ってくれるし、相談相手としては素晴らしいじゃない! そうと決まれば電話よ! こんな簡単な決断なら早い。 私はさっそく優紀に電話をかけた。 「優紀?」 「つくし?どうしたの?」 「えっと・・・あの、お願いが・・・」 「お願い!?つくしが私に?珍しいね、何?」 「その・・・あの、えっと」 なんか言いにくいし、恥ずかしい。 口ごもる私の態度に優紀は何かを感じたのだろう。 「つくし!道明寺さんと何かあったとか?」 「え!?いや、あったと言えばあったけど・・・」 要領を得ない私の態度に優紀も訳がわからない。 「どうしたの?」 私は覚悟を決めて・・・ 「優紀!一生のお願い!産婦人科に付き合って!!」 ・・・無言・・・・ 「・・・優紀?」 「つ、つくし、それって」 「うん、実は妊娠したかもしれない。 でも一人じゃ行きにくくて」 「・・・わかった。 明日バイト休むから、明日行こう。 早い方がいいでしょ?」 「・・・ありがとう!優紀・・・」 ああ、やっと気分が落ち着いた。 何も解決していないがとりあえずは検査結果待ちだ。 産院で検査を受けてあとのことはそれから考えればいい・・・たぶん。 「つくし、明日は朝一番で行く?どこの病院に行きたいの?」 「できれば家から離れているところ。 F3とかに気づかれたくない」 「でも、本当に妊娠していたら道明寺さんには伝えないと」 「・・・・」 「・・・つくし?道明寺さんの子供なんだよね」 「当たり前じゃない!」 そう、それは絶対に間違いない。 道明寺の子以外ありえないし。 私はこの世で2番目に処女懐胎した女ではない。 「間違いなければ・・・決心がついたら言うよ」 「・・・とにかく明日検査してだね」 「うん」 「じゃ、明日9時ごろそっちに行くから」 「・・・3ヶ月になるってとこですね。 8週の終わりでしょう。 最終月経がきちんとわかるとはっきり言えますが」 月一の厄介なヤツはそれなりにきちんとやってくるので、ノートにつけたりしたことはない。 だからきっぱりと何月何日です、なんて言えない。 わかんない。 「3ヶ月・・・」 もう絶対に間違いない。 そりゃあ、もうフランスだよ。 その時しかありえないんだけどね・・・。 呆然とした私の顔に医者は眉をよせた。 「もしかして中絶をお考えなら、当院ではおこなっていませんので他の医院をお探しください」 え?中絶?って赤ちゃんを殺すってこと!? 一瞬にして正気に返った。 「そんなことしません!産みます!」 そういったとたん、医者の顔に笑みが広がった。 「いえ、失礼しました。 お若い上に未婚ですし、悩まれているようでしたので。 赤ちゃんのお父さんは・・・」 「わかっています。 知らせるつもりです。 どうなるかはわかりませんが。 でも、どうなっても私は産みますから」 それだけは間違いない。 私は道明寺の子を絶対に産む。 何があろうと。 「わかりました。 貴方は一人暮らしなんですよね。 つわりもひどいようですし、実家に戻られるか、しばらくの間は誰かと一緒に生活されたほうがいいのですが」 「・・・私が・・・」 今まで診察室の隅に静かに立っていた優紀が言った。 「付き添いの方・・・えっと」 「親友です」 「ああ、牧野さんの生活を支えてあげられますか?」 「はい、彼が来るまで一緒にいます。 大丈夫です」 「わかりました。 牧野さん、無理はしなくていいですが、食べられるときは少しでも食べるようにしてください。 栄養をつけなくてはいけませんよ。 」 「よお、牧野?」 産院を出たとたんに後ろから声をかけられた。 この声は・・・一番会いたくないヤツだよ・・・ 優紀と顔を見合わせて、チッと舌打ちをしてしまってから後ろを振り向くと 案の定、いたよ・・・西門総二郎! というか、西門さんだけじゃなくてF3がお揃いで。 なんで今日に限って集団で行動しているのよ! 「お前ね、女が舌打ちなんかするなよ。 俺に会いたくないってことかよ」 その通りだ。 「いや、別にそんなことないけど、朝っぱらから見たい顔でもない」 「この美しい顔に文句でもあるのか?・・・っと、優紀ちゃん久しぶり~」 優紀に向かって女を落とす魅惑の笑顔。 この男は・・・!! 「西門さん、おひさしぶりです」 律儀に頭をさげて挨拶する。 「自分で美しいって言えるヤツって嫌い。 それにしてもF3揃って珍しいね」 「俺たちはデート、類は・・・何してたんだ?そこで偶然にあったんだよ」 答えたのは美作さん。 「牧野、子供できたの?」 ・・・・・この場にいる全員が凍りついた。 どうして何の脈絡も無く突然にそんな質問ができるんだ?花沢類! 西門さんも美作さんも目を見開き、硬直している。 「は、花沢類ってば何言ってるの?」 視線が泳ぐ。 優紀に助けを求めて視線を送ったが、優紀もどうしていいのかわからずにただ私を見つめていた。 「だって・・・ここから出てきたでしょ?」 そういって類が視線を向けた先は・・・当然、さっきまでいた産婦人科。 どうすればいい?どうすれば誤魔化せる? なぜか真実を言うという選択肢は考えられなかった。 「み、見たの?えっと・・・あの、そうよ!産婦人科っていうのはね、妊娠したときだけじゃないの。 婦人病には産婦人科なのよ!」 何かのキャッチコピーか?というようなセリフを言ってしまった。 あきらかに怪しいだろう・・・ 西門さんは私を凝視している。 この人は結構危険人物なのよね。 真実がわかるとどういう行動にでるかわからない。 「なんであわててるの?動揺してるよね」 「ど、動揺なんてしてない!」 「ふ~ん・・・」 何よ、その目は!!絶対に納得してないな。 どうしてこの男は鋭いのだろう。 「ね、優紀ちゃん、牧野って妊娠しているの?」 おい!西門~・・・!! 突然、質問された優紀はちょっとドギマギしていたが、チラリと私の顔を見て答えた。 「さあ?私にはわかりません。 わかるのは本人だけでしょう」 「でもさ、一緒に産婦人科から出てきたよね」 今度は美作さんが聞いてくる。 どいつもこいつも・・・ 「はい。 でも診察室に入るのは一人だけですし、病名は他人には教えてくれません」 そういってニッコリと笑った。 ナイス!優紀! 「何か隠している・・・」 しつこい!!花沢類!! 類はまだ疑惑のまなざしを向けている。 「別に隠してない!それにあんたらに話す必要もない!」 「やっぱり隠していることがあるんだ・・・」 ホンットにしつこい! 「なんでもないったら、なんでもないの!」 そういい捨てると優紀の手を掴んで彼らの前から逃げた。 とにかくドンドン歩いていく。 あいつらから離れなくては・・・・ 「・・・どう思う?」 「妊娠してんだろ?」 「総二郎・・・お前かんたんに言うね」 「・・・僕もそう思う。 牧野は妊娠してる。 隠し事できないよね」 総二郎も類も正しい。 俺もそう思う・・・。 あきらはため息をついた。 「追いかけるか?」 「そうだね」 「面白いしな~。 司の子ってことだろ?」 「それしか考えられないし。 」 「って、フランス?いつのまにか勤労処女を脱していたんだな。 気づかないとは迂闊だったな」 「・・・フランスだろうな。 それしかありえないし」 「だね」 3人はとにかく二人のあとを追うことにした。 珍しく・・・走って。 「つくし、ちょっとつくし!そんなに乱暴に歩いちゃいけないよ!」 優紀の呼び声にハッとなった。 そうだ、わたしのお腹には道明寺の子がいるんだ。 赤ちゃんに何かあったら大変だ・・・ 「・・・ごめん、あいつらに会って動揺しちゃって・・・」 「はやく道明寺さんに伝えないといけないよ。 秘密にはできないから」 「うん、わかってるんだけどさ。 道明寺の負担になるんじゃないかって」 「つくしったら!道明寺さんは喜ぶに決まってるでしょ!?」 「それはね。 でも私は4年待つつもりだったし、道明寺だって4年はNYで頑張るつもりでしょ? その4年にはまだあと2年半もあるんだよ。 」 「どうなるかはわからないよ。 とにかく道明寺さんには伝えないとダメ。 赤ちゃんは二人の赤ちゃんなんだよ。 勝手に決めちゃいけないと思うよ。 ね、つくし、赤ちゃんはあと6ケ月もすれば産まれるんだよ。 ちゃんと誕生を喜んでくれるお父さんがいるのに私生児にする気? 違うよね。 道明寺さんと話あってどうするか決めないとダメだよ?」 「そうだよ牧野。 司に言わないとね」 びっくりして振り向くと、F3が立っていた。 追いかけてきたのだろうが息もきれていない。 「・・・聞いちゃった?」 「肝心なところはね」と花沢類。 「司の子だろ?」と聞いたのは西門さん。 「大丈夫か?」と心配そうに聞いたのは美作さん。 今更隠しても仕方ないよね・・・。 あっけない秘密だったな。 でも、どうせなら最初に知らせるのは道明寺にしたかった。 私がグダグダ悩んだ結果がこれだけど・・・ 「うん、どうしたらいいのかな・・・」 「決まってるだろ、司に言えよ」 「あんたたち・・・私に黙って道明寺に知らせないでよ!?」 「言わないよ。 司を喜ばせても嬉しくない。 ずっと黙ってる」 いや花沢類、ずっと黙っている必要はないけど・・・また道明寺で遊ぶつもりなんだね・・・ 「あのな、こんなところで話すことでもないだろ。 場所変えようぜ」 「そうだな。 俺んちでいいか・・・?」 美作邸か・・・以前行ったが、メルヘンだったな・・・ 「相変わらず、すごいね」 美作邸は相変わらずのメルヘン。 ピンクと白のかわいい世界。 以前はウサギ型の椅子はだったものは、いつのまにか・・・ハート形。 それはそれで可愛いのだが、座りにくそうだ。 「お袋が変わらない限りこのままだろ?それより、なんでもいいけど牧野、どうするんだ?」 「いきなり本題?」 「お前、こっちが切り出さないと話さないつもりだろ?」 美作さんも結構鋭いな。 うやむやにしたい気持ちもあるんだけど・・・ F3相手にそれは無理な相談だろうな。 こんな楽しい?話題にお祭りコンビ西門&美作は絶対に飛びついて咥えて離さない。 なんって嫌なヤツ・・・人の悩みは蜜の味。 自分たちが楽しいならそれでよしってところがあるからなぁ。 「司に言えない原因は何なんだ?」 「言えないっていうか、負担になりたくないだけ。 それにあの魔女の存在も怖い。 子供ができたなんて知ったらどうでるか・・・。 堕ろせなんて言われたら立ち直れない。 でも、魔女にとって私は邪魔でしょ。 子供はもっと邪魔だよね」 「あのなぁ、負担って司が言ったのか?お前のことなら負担に思うことなんてない。 それに子供のおかげでもしかしたら4年が縮まるかもしれないとなると大喜びだろ。 お前は何でも考えすぎなんだよ。 さっさと司に連絡しろ!」 う・・・私だって悩みたくて悩んでるわけじゃない。 大学も辞めたくない、きちんと卒業したい。 子育てできるかも不安だし、どうしていいのかわからないだけなのに。 「牧野、声にでてるよ」 花沢類の肩が揺れている。 ・・・笑っているのだ。 私はまた考え事を口にだしていたようだ。 「その気持ちをそのまま司に言えばいいんじゃないの?」 「類ってば、簡単に言わないでよ」 「簡単なことだろーが」 メイドさんがお茶を持ってやって来た。 黙って、お茶とおいしそうなお菓子を置いて出て行く。 「西門さん・・・簡単って・・・」 「ほれ、お茶。 何か飲めば気持ちも落ち着く」 「・・・あれ、緑茶?」 「こういう時はカフェインとかよくないだろ。 」 「・・・そうなの?」 「・・・赤ちゃんに悪いんじゃねぇの?」 「それより牧野、ここから司に電話しろ」 美作さんが携帯を差し出す。 ・・・携帯でNYに電話?・・・ こいつらの金銭感覚って・・・それに携帯って国際電話可能なんだ・・・ 「お金がもったいないからいい!!」 「お前ね、俺の電話だから俺が払うんだろ~が!とにかく電話しろよ」 そういってムリヤリ私の手に電話を握らせる。 どうしよう・・・F3の顔を見回して恐る恐る携帯の番号に手をかけた。 空で覚えてしまっている道明寺の番号をゆっくりと押していく。 出てほしくない気もするし、絶対にでてほしい気もする。 矛盾した気持ちの中で番号を押す。 無機質な音が電話から聞こえる・・・ 道明寺を呼び出す音。 RRRRR・・・ワンコール 鳴った!と思ったとたんに道明寺が出た。 「もしもし!!」 道明寺の慌てたような大きな声。 「もしもし!!牧野じゃねぇのか?」 え??これって美作さんの電話だよね。 なんで私からだと思うの? 「牧野だろ!!返事しろよ!」 「うん・・・っていうか、なんでわかったの?」 「あ?なんとなく。 直感?」 「・・・ふ~ん・・・これって美作さんの電話なのにね?・・・」 直感?直感でもおかしいでしょ!? 人の電話だよ? 「どうでもいいじゃねぇか、そんなの。 それより、どうした?」 「え?え、えっと・・・なんでもないけど」 それを聞いたF3が呆れて頭を振っている。 美作さんがジェスチャーで早く言えよ!と伝えている。 それはわかってるけどさ。 「なんでもないことないだろうが!さっさと言え!」 「・・・なんでもない!」 そういうなり、私は携帯の電源を落とした・・・何やってるの?わたしってば! 「「まきの~」」 美作さんと西門さんが疲れたようなため息をついた。 花沢類は・・・笑っている。 そんなにおかしいか!? 「なにやってるんだよ!」 美作さんが携帯をとりあげ、また番号を押そうとしていると今度は私の携帯がなった。 道明寺に渡された専用の携帯・・・間違いなく道明寺からだ。 「司だろ。 はやくでろ。 そして言え!」 西門さんが仁王立ちになり、私に指を突き出す。 珍しいポーズだ・・・ 「つくし、ちゃんと言わないとダメだよ。 大事なことだよ、隠していいことじゃない」 今まで黙っていた優紀が見るに見かねたのか口をだした。 「優紀、わかってるいんだけど・・・うん、頑張るから」 私は携帯を取り出し、少し躊躇しながら通話ボタンを押す。 「もしもし?」 「てめぇ!!なに切ってるんだよ!」 「ごめん・・・」 「どうしたんだ?」 私の声に何かを感じたのか道明寺の声も優しくなる。 「わたし・・・わたしね、妊娠したみたいなの!!」 とにかく一気に言葉にしてみた。 あたりが静かになった気がする。 音がしない。 F3も優紀も黙って成り行きを見守っている。 道明寺、はやく何か言って・・・お願い! 「ど、道明寺・・・・?」 「マジか?」 どういう意味だろう。 まさか、困っているとか? 「うん」 「マジなんだな?」 「・・・うん」 「医者は?」 「今日・・・診せた」 「じゃ、本当に子供ができたんだな?」 「うん」 「ちょっと待ってろ」 そういうとなぜか電話が切れた。 どういうこと? とりあえず妊娠のことを伝えたので気持ちが落ち着いてきた。 「おい、牧野?司はなんだって?」 「わかんない。 ちょっと待ってろって」 「・・・ま、司もいきなり深夜に妊娠を告げられてびっくりしてんじゃない?」 花沢類の冷静な言葉にキョトンとしてしまった。 深夜?なんで? 時計を見ると、すでに昼の1時を過ぎていた。 朝一で産婦人科に行って、そしてF3に会ってここに連れてこられて ゴタゴタとしていて時間のたつのがわからなかった。 あれ?日本は現在・・・13時。 つまりお昼の1時。 NYとの時差って何時間だったっけ? 確か・・・14時間くらいだよね。 ってことは・・・深夜っていうか早朝3時?? うっそ!!道明寺ってば大丈夫かな・・・? すると突然、携帯が鳴った。 着信を見てみると・・・司。 「もしもし?」 「牧野?準備できたから。 」 「は?」 「とりあえず・・・あきらの携帯ってことは今、あきらんちか?」 「うん、美作さんち」 「そこで待ってろ。 また連絡するから」 そういうとまた電話は切れた。 なんなんだ!いったい!! 「「で?」」 西門さんと美作さんが興味津々という顔で聞いてくる。 「ん・・・なんか、ここで待ってたら連絡をするらしいよ。 わけわかんない!!」 F3は顔を見合わせニヤリ・・・ なんだ?あんたたちには何かわかるのか? 「そっか、司がそういうんなら仕方ないよな。 ゆっくり待ってようぜ。 」 「だな、あ、優紀ちゃんも一緒にね。 」 「あ、ありがとうございます。 でも・・・もう道明寺さんには伝えたし、私がいなくてもつくしは大丈夫みたい。 夕方からバイトだから・・・」 「あ、ゴメン。 優紀・・・ありがとう」 親友を振り回してしまった。 要らぬ心配をかけてしまった。 出かけていた少女趣味のお母さんがどこかから帰ってきた。 そしてその少女趣味の犠牲?双子ちゃんもお母さんとおそろいの服でやってきた。 「「つくしお姉ちゃま!」」 初めてここを訪れたときは「お兄ちゃんは渡さない」と敵意をもって見られたが いまではなぜかお姉ちゃまと呼ばれるまでに・・・なぜ? 「つくしお姉ちゃま、おひさしぶりです。 今日は泊まっていかれます?」 「え?いや・・・」 両脇をいきなり双子に捕らえられた。 どっちがどっちだろ? 「泊まっていってください。 お兄ちゃまも泊まっていってほしいって」 「道明寺から連絡が・・・来たら帰るよ。 ごめんね?」 「「・・・道明寺のお兄さん?・・・」」 「芽夢、絵夢、自分たちの部屋にいってろ。 俺たちはちょっと話があるから」 二人はちょっと悲しい顔をして、手をつないで部屋を出て行った。 「なんか・・・双子ちゃんに悪かったな。 大好きなお兄ちゃんを取っちゃって」 「あいつらの甘えより、今はお前らのことの方が大事だろ?」 「ありがと、ごめんねぇ・・・迷惑かけちゃって」 「迷惑なんかじゃないよ。 本当にあんたは謝るのが好きだよね」 類はそう言って、私の頭をポンポンと叩いた。 ささいなことなのに気分がよくなった。 類はいつも私の気持ちを優しくする、不思議な存在。 なんで私は花沢類をずっと愛さなかったのかな。 道明寺より類との恋愛のほうが楽だっただろうに・・・ 「苦労するのが好きだからじゃない?」 ・・・げ!また声に出してた?? 私はおずおずと類の顔を見た。 ・・・笑っている・・・ 声に出してたんだね、この癖、本当になんとかしなくっちゃ!!! 「なあ、牧野、司は来るって言ったんだよな?」 来る?そう言ったっけ? いや・・・道明寺は準備ができたって言った気がする。 いったい何の準備ができたっていうんだろう。 「・・・なんか、準備ができたって言ってたけど」 総二郎とあきらは顔を見合わせて笑った。 「それなら、来るってことだろ。 たぶん、そんなに待たなくていい気がするな」 「「俺も」」 類と総二郎があきらの言葉に同意する。 私には訳がわからないんですけど? 「どういうこと?」 「司が来ればわかるよ。 でも今からだと、どんなに急いでも日本に着くのは早朝だな。 牧野、お前泊まっていけよ」 「ええええ?やだよ。 」 「なんで?俺んちなら安心だろ、お袋と双子もいるし。 安心しろよ、お前に魅力を感じてないから誘惑はしない。 」 「誘惑って、そんなあんたね・・・」 「帰ったら、明け方にお前のアパートに司が乗り込むことになるぞ。 いいのか?」 想像すると恐ろしい。 アイツのことだ、近所のことも考えずに大声で叫びそうだ。 「私が泊まって大丈夫なの?」 「お前んちじゃないからな、部屋はたくさんある。 」 「なんか・・・嫌な感じ!! でもそうね、一人になりたくないし、泊めてもらえる?」 「「俺も」」 ってなんで、あんたたちも泊まるのよ!? なんか、完全に面白がってない? 「ふふん、そういうと思ったぜ。 見逃せないショーだもんな。 部屋は好きな部屋選べよ。 牧野は知らないから案内するよ。 」 ショーってどういうこと!?なんだか訳のわからないまま、美作邸に泊まることになった。 美作家で賑やかな食事を終え、私は早々に寝ることにした。 朝から産院に行ったり、色々ありすぎて疲れ果てていた。 美作さんに案内された部屋で私は熟睡していた。 どこか頭の隅で音がする、バリバリという音。 ちょっとウルサイ。 「うるさい~・・」 寝たまま、つぶやく。 だって夢の中の出来事だと思っていたから。 枕を抱えてぐっすりと熟睡。 その安眠を脅かす人物が間近にせまっていることも気づかずにぐっすりと寝ていた。 「・・・オイ、起きろ!!!!!」 耳元で大声! 私は驚いて飛び起きた。 いきなり目に入ったのはベッド脇の道明寺。 ん?道明寺? 「ええええええ!!あ、あんた、なんで人の部屋にいるのよ、出て行ってよ!」 「はあ?お前、NYから飛んできた恋人に向かって出て行けだと!?」 NY?? 「何しに来たわけ?」 「・・・お前、まだ寝ているな。 ちゃんと起きろ!」 「起きてるじゃん」 「お前、今自分がどこにいるかわかってるか?」 私は辺りを見渡した。 あれ? ここうちじゃない・・・どこ? 「目、覚めたか?」 そうだ!美作さんちだ。 まだ完全に目覚めない頭を強く振って、必死で目覚めさせる。 そして『道明寺が来た!』そのことだけに意識を集中させた。 「道明寺・・・」 たぶん私は自分が思っている以上に不安だったに違いない。 頑張っていたつもりだけど・・・ 道明寺に会いたかった、彼の顔をしっかりと見た途端に涙が溢れてきた。 「道明寺!!」 私は彼に縋り付いて泣き始めた。 そんな姿に彼を驚いているようだった。 泣きながらも多少冷静に考えていた。 そうよね、こんな私ってありえない。 きっと・・・ホルモンのせい、だって妊婦なんだから。 「お、おい! どうしたんだ?」 私が自分から抱きつくなんて滅多にないことだ、彼は慌てふためいている。 「・・・なんでもないよ。 ちょっと安心しただけ。 」 そういって笑ったが、彼は私を離さず、しっかりと抱きしめていた。 頭がだんだん完全に目覚めてくると、なんとも恥ずかしい気がする。 だって、私の格好・・・美作さんのお母さんに借りた薄いナイトドレス。 それも私に似合わない超かわいいヤツだよ、わ~本当にありえない、恥ずかしすぎだよ! 「ち・・・ちょっと、どいてよ!!!」 彼を振り切って、ベッドの中にもぐりこんだ。 私から抱きついたんだけど、そんなこと考える余裕なんてない。 すっごく恥ずかしいんだから!! 「おい・・・てめぇ! 俺様がせっかく来たんだぞ、さっさと起きろ!!」 そういうと布団を剥ぎ取られてしまった。 信じられない!! 「何するのよ!」 「何するじゃねぇんだよ!! 恋人が久々にお前の目の前にいるんだぞ、することがあるだろうが!」 すること??何、それ。 訳がわからず、顔をしかめていると・・・道明寺の顔が近づいてきた。 彼の唇がゆっくりと私の唇に重なる。 気がつくを私は激しく熱いキスを返していた。 「・・・お帰りのキス!! やっと帰ってきたって気がするぜ」 口を離すと彼が言った言葉・・・私は真っ赤になりながら言い返した。 「ここは日本よ! お帰りのキスなんてしないのよ!!」 照れ隠しから言い合っていると、横から声が・・・ 「もうケンカしてるの?」 私と彼が声のしたほうに顔を向けると、F3のニヤケ顔がった。 うそでしょ!? なんでコイツらは平気で女性の寝室に入ってこられるわけ?? 「道明寺もあんたたちも出て行け!!!」 私は大声で怒鳴って、部屋から4人を追い出した。 とにかく着替えなくっちゃ、こんなの着てあいつらの前には出られない。 美作家の広いリビングに入っていくとF4が待っていた。 久しぶりに4人揃った姿を見た。 相変わらずかっこいい・・・なんかムカつくのはなぜ? 「落ち着いたか? ほら、これ飲めよ。 ノンカフェインだから。 」 美作さんがコーヒーを差し出しながら聞いた。 コーヒーにノンカフェインなんてあるんだ・・・なんて考えながらカップを受け取る。 「うん、アリガト」 私は横目でチラっと道明寺を見た。 なぜ?ちょっと不機嫌そう・・・ 「道明寺・・・はやかったね、どうやって来たの?」 「・・・飛行機に決まっているだろ」 彼がそう答えると西門さんと美作さんが噴き出した。 「それだけじゃないだろ、司は空港からヘリを飛ばしたんだよ」 あ、あのバリバリという妙にうるさい音って夢じゃなかったの? ヘリが着陸する音? ってことは自宅にヘリポートがあるんかい!? 会社にあるのはわかるけど、自宅だよ!?自宅にヘリポートって・・・ありえない。 「お前、本当に妊娠したんだよな?」 そんなことはどうでもいいと言うように司が唐突に聞いてきた。 そう、私って妊娠してたんだよね。 道明寺の子供・・・どうしよう。 これからどうなるんだろう。 一気に不安が襲ってきた。 現実から多少逃避していたんだけど・・・現実に戻るときが来てしまった。 「・・・うん」 私が小さく頷くと、道明寺の顔は・・・あれ?なんか、めちゃくちゃ喜んでない?? 「本当だな? 絶対に間違いないよな?」 「・・・うん・・・」 「医者に確認したんだよな?」 「うん」 「よっしゃあ!!! やったぜ!!!」 なぜ、そこでガッツポーズ? 私も嬉しいけど、あんたには不安はないのか? なぜ手放しで喜べる? これからどうするつもりだ!!! 「・・・ね、司ってもしかしたら牧野の妊娠を予測していた?」 類の突然の言葉に部屋中が静まりかえった。 「「なるほど」」 西門さんと美作さんがしたり顔で頷いた。 何がなるほど、なんだ!? 「道明寺?」 彼は真っ赤になって、しどろもどろに弁解しはじめた。 「よ、予測っていうかよ、そうなればいいな~なんて思ってただけだ!!」 「なんで・・・そんなこと思えるのよ!?」 「牧野、お前って鈍感。 ようするに司はフランスで避妊しなかったことに気がついていたってことだろ? その結果がお前の腹の中にいるわけだし。 お前まさか・・・気がついてなかったのか?」 私は真っ赤になって言い返した。 「あ、は、初めてだったのよ! 避妊したかなんてしらないわよ。 道明寺が何かちゃんと手をうってくれてるって・・・」 「・・・お前、いまどき避妊を男まかせってありえねぇぞ。 中学生でもコンドームってものを知っているぞ」 私は更に真っ赤になって、自分でも意味不明の言葉をつぶやいていた。 「ねえ、司、もしかしてわざと避妊しなかったの?」 類の言葉にみんな一斉に道明寺に視線を向けた。 どうなの?? いくら道明寺でもわざと妊娠させるなんてマネはしないよね? でも、彼の顔は真っ赤になっていた。 まさか・・・本当にわざとなの!? 「わ、わざとじゃねぇ!!」 私がじっと彼を見詰めていると彼は目をそらせた。 ・・・おい!!!! 「本当にわざとじゃねぇ、あとで気がついたんだ!」 「いつ? いつ避妊してなかったことに気がついたわけ!?」 「・・・お前を空港に送っていく車の中だよ!!」 そういえば・・・コイツはなんか様子が変だったな。 そんなに早くから気がついていながら、私に言わなかった。 私になんで言わなかったの? 信じられない。 避妊を忘れていた、くらい言ってもいいんじゃないの? 妊娠がわかったとき、私は・・・道明寺だって初めてだったし、避妊なんて考える余裕がなかったんだと思った。 それはそうだったみたいだけど、あとでわかったなら言うべきじゃないの!? 「・・・おまえ、何考えているんだ?」 彼の声は不安そうだ、何を考えて不安になっているのかはよくわからないが。 それにしても・・・ムカつく。 「どうして、言ってくれなかったのよ!!!」 「言っても今更どうしようもないだろ?」 なんだと!? 確かにどうしようもない、ことは終えていたわけだから。 だけど、そういう可能性があることは言うべきじゃないの!? 「ね、司・・・もしかして牧野が妊娠すれば、あと数年待つ必要がなくなると思ったんじゃない? すぐに結婚できるって」 な、なんですって~!! 「え? いや、ああ、それはマジで考えたぜ? 実際に妊娠したとは思ってねぇけど待たなくてもいいかもってのはな」 き、きさま・・・ 私は脳天が沸騰していた。 怒りに何も考えられない。 私ってコイツの罠にはまったみたいなもんじゃないの!? 冗談じゃない!!!!!!! 「ど、どうみょうじ・・・あんた、もしかして私からの連絡を待ってなかった? 妊娠したって私が電話してくるのを・・・待ってなかった?」 「待ってたぜ? そうなればいいなって思っていたから。 」 あっけらかんと言い放つ、この男に・・・私は強烈なパンチと蹴りを食らわした。 拳は残念ながらかわされたが、蹴りは予測できなかったらしい。 私の蹴りは・・・彼の急所に見事に命中。 少しだけ怒りが収まった。 「・・・・・ううう・・・・」 声も出ずにうずくまる道明寺。 私は腕を組んでその姿を見下ろした。 「・・・司、大丈夫?」 あまり同情していない類の声。 「「おい、大丈夫か?」」 多少は同情している、西門さんと美作さん。 「て、てめぇ、何しやがる!!」 「何しやがるだぁ? されて当然のことをしているだろうが!」 私は怒りの余り言葉遣いがうつってしまった。 「・・・牧野、あんまり興奮しないほうがいいんじゃない?」 類の言葉も耳を素通り。 「あんたね、あとで避妊していないのがわかったなら言いなさいよ! 何をひとりで勝手に私の妊娠を想像して喜んでいるのよ! 気持ち悪いのよ!」 「き、気持ち悪いだと・・・! 俺の子ができるんだぞ、喜んで当然だろうが!」 私は頭が痛くなった。 こいつの頭の中はどうなっているんだ? 私だって道明寺の子は嬉しいさ! 覚悟さえできていればね!!!! 予定外に妊娠して、これからどうなるのか、道明寺に言わないほうがいいんじゃないか、 道明寺のお母さんに奪われるんじゃないか、そんなことを色々考えて悩んで・・・ それをお前は・・・喜んで当然・・・だと!!! 避妊してないことを隠しておきながら・・・!!! 許せない・・・ 「あ、あんたね・・・私が妊娠がわかって、どんだけ悩んだかわかっているの?」 怒りが少しおさまってきた、なんだか今度は泣けてきた。 突然、ポロポロと涙を流して、道明寺に文句を言い続ける。 「本当に牧野は悩んでいたよ、司」 類の声に司は我に返った。 「な、何を悩むって言うんだよ?」 こいつ、何もわかってない。 そう思うと、もう涙が止まらなかった。 「あのね、司・・・牧野は司の重荷になるんじゃないか、 おばさんに堕ろせって言われるんじゃないか、それに牧野だって大学をつづけたいしね。 本当にいろいろと悩んだみたいだよ。 その間、司は牧野が妊娠しているかもしれない、嬉しいな~ なんて、考えていたわけだよね? 避妊してないことに気がついてからずっと。 」 類の言葉に俺は・・・そう、俺は彼女の気持ちを考えていなかった。 これで親に認めてもらえる、結婚できるって自分のことばかり考えていた。 牧野がどうしたいのか、それを考えていなかった。 まさか・・・子供はまだいらない、堕ろしたいとか思っているのだろうか。 それだけは勘弁してほしい。 子供は何があろうと欲しい、俺の子を牧野に産んでもらいたかった。 「ま、きの・・・? 産みたくないのか?」 「だっ、誰がそんなこと言ったのよ! そういう問題じゃないのよ。 」 俺はわけがわからない。 」 道明寺の言うことは最もだけど、なんだか・・・ムカつく。 「子供は産みたいわよっ! でもこのままじゃ私生児だし、私は大学生だし!! アンタは私が妊娠したらいいなぁなんて考えてニヤニヤと生活してたんだろうけど、 私はこの間からずっと不安で不安で・・・私だって覚悟とか色々あるのよっ!」 本当に言いたいことはこういうことじゃない。 だけど頭が混乱しているし、道明寺の仕掛けた罠にかかった気がしてイラだっていた。 」 私だって嬉しくないわけじゃない。 ただ・・・道明寺がわかっていたことを言わなかったことが許せないだけで。 自分だけが、そういうことがあるかもしれないとわかっていて楽しんでいた事実がムカつく。 私だってわかっていれば、もしかしたら・・・ってことで覚悟もできたし、考えることもできたのにぃ~。 このバカのせいで、私は悩みまくり、そして子供をつれて逃げることも考えたわけだ。 プロポーズ? 待って、プロポーズの言葉が・・・結婚するだろ? ありえないっ!! 「・・・嫌。 」 ありえないと思った途端に気持ちと裏腹な言葉が飛び出した。 アレ?? 「断られちゃったね、司」 類の声はなんだか楽しそう。 たぶん私の気持ちにも気がついているんだろう。 お前、結婚するだろ?って・・・」 あきらの呆れた声に司はハッとしたように顔を上げた。 「おお! そうだ、忘れていたぜっ」 それだけ言うと慌てて部屋を飛び出した。 「待たせたなっ」 司が再び部屋に入ってきたとき、手にしていたのは・・・結婚といえば、これよね。 定番の品物。 ケースに入っているから見えないけど、絶対そう。 「牧野、愛している。 結婚してくれ。 」 今度は真剣に私を見つめて、案の定って感じの指輪を私に見せながら言った。 その真剣なまなざしにドキドキする・・・。 F3が肩を震わせて笑っているのが見える。 「・・・お前、そんな色気のねぇ答えって・・・」 道明寺は呆れながらも、返事の答えに気がついたようだ・・・言葉が途切れる。 でも・・・OKなんだな。 」 どうしても素直になれない。 だけど、照れたような私の表情でわかったのだろう、彼の顔がやけにニヤついている。 それが何となく・・・ムカつくのはなぜだろう。 「やったぜ!!!!」 道明寺の大声が辺りに響く。 「よしっ、じゃあ早速、式の打ち合わせをしようぜっ。 」 道明寺の満面の笑みと喜びを隠そうともしない声。 それに苦笑いしながら頷いた。 」 類の祝福に少し照れるけど笑顔で頷く・・・いや、頷こうとした。 「司の罠に嵌っちゃったね」 え・・・罠? よく考えればっていうか、よく考えなくても・・・確かに罠かもしれない。 つまり、コイツは私に結婚を承知させるために、避妊し忘れたことを黙っていたのよね。 忘れそうになっていたことを思い出し、ちょっと不愉快になった。 だが・・・子供ができたのは事実だし、子供を私生児にしないですむことも事実。 それなら結婚もいいだろう。 だけど・・・この罠の仕返しはさせてもらわないとね。 「司、私、結婚はするけど日本に住むからね。 私、まだ大学生だし、卒業はしたい。 それにさ・・・妊娠してるんだよ? 今は大事な時期でしょ、飛行機なんて乗れないよ。 あと2年半は頑張るしかないわよね。 でもいいじゃない、結婚はするんだから。 」 私が冷たく言い放つと真っ青になった道明寺が呻いた。 よそに愛人を囲うような父親は必要ないと思う。 母子家庭に育ったほうが、よっぽど幸せよね。 」 ニッコリと笑ってそういうと、彼の顔は更に青くなっていく。 司の子でも牧野が産む子どもなら俺は愛せるよ。 次には俺の子を産んでくれるでしょ?」 私の仕返しにいち早く気がついた類が、調子に乗って言葉を被せる。 もちろん、西門さんと美作さんも面白がって・・・「良い考えじゃん」なんて言っている。 少しかわいそうかな?でも・・・私はあれだけ悩んだんだもん、これくらいの仕返し、当然よねっ!! FIN.

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