クズネッツ 曲線。 クズネッツ曲線

「クズネッツの逆U字曲線理論」とは?

クズネッツ 曲線

終盤は個人単位で取っていくべきリスクについても書かれているけど、それはほんの一部という感じで、 日本経済がかつてバブル崩壊後に取らなかったリスクに関する話がメインだと考えてよろしいかと。 最近は何かと格差拡大の助長をしていると批判されることの多いアベノミクスについても一定の評価をしていて、 「経済が成長すると格差拡大は必ず一緒に起きる」ということを経済学の観点から説明しています。 第二の問題は、株価の上昇にともなって「アベノミクス長者」という言葉が生まれたことです。 長者の出現が格差を意味し、それを助長するアベノミクスはけしからん、という穿った見方が出てきました。 しかし、私が講演でよく申し上げることがあります。 「日本の人は、頑張った人にご褒美が与えられるべきであることはよく理解している。 実際、世界の標準的なルールもその通りだ。 しかし日本の人があまり理解していない、又は理解を避けているもうひとつの世界標準のルールがある。 それは、リスクを取った人にもご褒美を与えるという事実だ。 」 技術革新で格差が拡大する この書では 技術革新などによる経済発展が発生すると、格差が拡大するとしています。 ここ最近でいえばIT技術の発展によるグローバルビジネスの高速化も、そうした経済発展のひとつと考えていいでしょう。 こうしたグローバル化にともなって世界各国の安い労働力と競争する必要が出てきた労働階層は、生活が苦しくなるわけですね。 その一方で、経済発展の並にうまく乗って利益を得た資産家や、高度な技術を持った希少な人材は相対的に希少価値化して高収入を得ることができるようになる。 そうして、次第に格差が拡大していく…という説です。 ここ1980年代以降に起こったハイテク革命やグローバル化は世界経済に繁栄をもたらしましたが、同時に格差の拡大をも生むことになりました。 過去に照らし合わせても、農業から工業への移行期、産業革命、鉄道の開発時にもあったように、社会が新しいステージに移行する際、これは避けられないことです。 確かに産業革命以降に現れた 「ブルジョワジー 資本家 」と 「プロレタリアート 労働者 」についても、格差が生まれたことによって新しい階級という格差が発生したのだ…とも取れますよね。 格差が生まれたとはいえ、産業革命によって人類の生活は格段に進歩して豊かになったことも間違いないわけだから、今後も経済が成長したら、格差が生まれるということは歴史上からみても自然なことだといえるみたいですね。 そして重要なことは、 それら革新によって得られた利益の多くは、それら革新を起こした企業家や資本家に向かうのであって、労働者が得るのではない、ということです。 経済成長でも格差が拡大する理由 ここまでの話だと、経済成長とイコールというよりも技術革新などの産業革命が格差を生むだけなんじゃないか、というような気もするのだけど、それだけでもないのです。 経済成長で真っ先に利益を得るのは株主などの資産家と言われてます。 経済成長のリターンを受け取ることができるのは、株式を購入するといったリスクを取った者が優先されるからです。 経済成長は株価が上昇することとほぼイコールなので、 リスクを取った株主と、そうでない人間との間にはリターンの有無という格差が発生するわけですね。 ただし、再び経済が成長すると、またその格差は大きくなります。 2007年にはじまった金融危機では高額所得者の所得が大幅に減少し、格差が縮小する結果となりました。 しかし金融危機でズタズタになってしまった経済を立て直すことができるのは、頑張った人、リスクを取った人により多くご褒美を与える資本主義に他なりません。 アメリカは財政・金融をフル動員して頑張った人、リスクを取った人により多くご褒美を与える政策を実行し、金融危機から立ち直ってきたのです。 2014年時点では金融危機前に比べて株価は大幅に上回っており、金融危機後に失われた雇用は全て取り戻しました。 しかし、その代償が再び拡大した格差です。 クズネッツ曲線 経済成長に伴う格差拡大については、アメリカの経済学者が提唱した 「資本主義経済の発展は社会の不平等を広げるが、その差はやがて自然に縮小され不平等が是正されるとする。 」という法則を説明した、「クズネッツ曲線」という法則もあり、かなり現実的に説明されているみたいです。 残念ながら僕は経済学者じゃないのでこの曲線の細かい説明は勘弁させていただくとして、こういう具体的なデータもあるよ、ということで覚えておいてもらえれば。 結局のところ、格差を拡大させずに経済成長をさせようとするのは限りなく難しいということになるらしい。 一応この書の中では格差を拡大させずに経済成長させるにはどうしたらよいのか、ということも書かれているけど、あまり現実的ではない方法だったし、この日本で実現される可能性はどうにも低そうです。 そういうわけで、 景気が良くなれば格差も再び拡大するのはもう仕方がないことと考えてしまった方がよい気がします。 格差拡大を助長しているからアベノミクスがイコール悪! と短絡的に考えるのではなく、経済成長をする上で避けられない事象だと思えば、不満はある程度取り除けるんじゃあないかなあ。

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東北大学大学院 環境フロンティア国際プログラム

クズネッツ 曲線

2001 クズネッツ曲線なるものがある。 経済学者サイモン・クズネッツの所得分配に関する逆U字型経験則、「経済発展の初期段階で所得格差は拡大し、その後、縮小に転じる」なるものと言われる。 環境クズネッツ曲線というものがある。 どうも世界銀行の1992年の発表以来有名になったもののようだ。 横軸に経済的な規模を、縦軸に環境負荷をとってプロットすると、やはり逆U字型になるというもので、今、Editorを務めている環境科学会誌にも、広島大学の松岡俊二氏他が、成立する事例は限定的だとする論文を出している。 一方、インターネット上には、環境クズネッツ曲線に関して、肯定的な主張が多く存在する。 さて、その実態はいかに。 C先生:今回の話は、先週版の「今週の環境」で述べたGEA(環境行動会議)で行った話に関連している。 与えられた課題は、持続的発展のためにエネルギー問題をどのように解釈するか、であった。 環境クズネッツ曲線なるものがもしも二酸化炭素の放出やエネルギーにも成立するものならば、限られた資源しかない状況下での人類の将来に若干の希望があるし、もしも無いのならば、社会的システムを作ることによって、そのような方向性を探る必要があるからである。 A君:環境クズネッツ曲線が成立するのは、 SOxの場合に限るというのが、上述の松岡論文の主張です。 NOx、CO2、安全な水の供給、衛生設備整備率、森林減少率などは、環境クズネッツ曲線は当てはまらず、直線的な関係しかないということです。 B君:それはそうだ。 NOxだって、産業公害型の排出であれば、SOxと同様の傾向があっておかしくは無い。 しかし、厄介なのは、NOxには交通公害型が存在することだ。 これは、環境クズネッツ型になるとは限らない。 C先生:その通り。 データとしてのNOxの推移には2種類ある。 だから、単純にクズネッツ型になるとは限らない。 両方の生データを図に示してみようか。 このデータを使えば、環境クズネッツ曲線は成立するだろう。 しかし、この交通公害型のデータを使用すれば、環境クズネッツ曲線はゆがんだものとなるだろう。 A君:SOxのデータにしても、日本なら日本のSOxデータを時系列的に整理すれば、それなりの曲線になるのでしょうが、世の中には、各国のデータを並べて、それから議論をしようという試みもありますね。 B君:図に示すのが、そんな例だ。 SOxの場合だから、ある国については、環境クズネッツ型になるはずだが。 横軸が対数になっていることには注意。 もっとも、多くの場合、横軸は対数である場合が多いが。 C先生:これがなんとなく成立しているように見えるからまあ不思議なところ。 各国の状況によって本来は違うはずだし、なぜ成立するかといった理由は余りないしね。 しかし、大体のトレンドとしてはこんなものだ、という理解をする図としては悪くなさそうだ。 A君:エネルギーについて、同様の図を作ってみたのですが。 これだって、一見クズネッツ曲線的だと見ることができませんかね。 B君:確かに、ちょっと目にはそう見える。 だから、こんな図を書いて環境クズネッツ曲線が成立するなどという主張をしてしまうこともあるだろうな。 インターネットを探してみると驚くことに、そんな自分の主張をしている経済系の学生や大学院生が結構いることだ。 こんな研究をやっている学生が多いこと自体、ある種の驚きでもある。 C先生:環境クズネッツ曲線が成立するかどうか、それは各国の状況がどの方向に移動しているのか、個別に検討する必要がある。 環境クズネッツ曲線に何か意味があるとすれば、それがある種のマスターカーブだからだ。 マスターカーブかどうかということは、その曲線に沿って変化が起きるということが条件。 A君:なるほど。 先ほどと同じ図ですが、曲線を入れないで、直線的に変化しているだろう方向を示してみました。 曲線は結果的にそのようになっただけで、別に各国の状況が環境クズネッツ曲線的に変化している訳ではないようですね。 B君:米国は、このところGDPを生み出すのに必要なエネルギー量が減った。 エネルギー効率が高くなった。 それはインターネットのためだという人も言うし、そうではないという人もいる。 C先生:次に示す図が、最近講演の際に使用している図で、環境負荷には、「産業公害型」「消費型」という2種類があって、挙動が違う。 「交通公害型」は中間に来る。 いずれにしても、現時点で、GDPを増加させようとしたら、エネルギーの消費量を増やさなければならない、ということは日本のようなエネルギー効率が高くなった国においても真理だ。 しかし、地球上での持続型の人間活動を考えると、エネルギー使用量を現時点の半分程度に削減しつつ、価値の創出は倍にするといったことが必要。 これがいわゆるFACTOR4の思想だが。 そうにでもならない限り、地球上での人類の生存には限界がある。 A君:などというと、自然エネルギーやバイオエネルギーがあるから、消費量の削減よりも、エネルギー資源の転換でよいのではないか、といった反論が来ますね。 B君:自然エネルギー、バイオエネルギーでは限界がある。 現時点の全エネルギー使用量をカバーするのは難しいだろう。 C先生:発電衛星のようなものを作って、自然エネルギーの概念を拡大すれば、可能性があるのかもしれない。 しかし、このような発想には、別の環境負荷の限界が来るような気がする。 核融合にしても同様で、別の環境負荷、この場合には環境汚染というべきかもしれないが、付随するような気がする。 当面は、化石燃料を大切に使うといった発想+自然エネルギー・バイオエネルギーの適正利用といった対応で行くのが賢いだろう。

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環境クズネッツ曲線 市民のための環境学ガイド

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4つの景気循環とは 景気循環は周期の長さによって 短期・中期・長期・超長期の4種類が存在します。 それぞれ発見した学者の名前をとり 「キチン循環」「ジュグラー循環」「クズネッツ循環」「コンドラチェフ循環」と呼ばれています。 また、それぞれのサイクルは 「企業の在庫投資」「企業の設備投資」「建築需要」「技術革新」に起因して発生します。 4つの景気循環をまとめたものがこちらです。 周期については正確に一致するものではなく、おおよその目安と考えておいた方が良いと思います。 例えばチキン循環は経済学の教科書では40ヶ月と記載されているケースが多いと思いますが、実際には2年~6年位のイメージで考えておくと良いでしょう。 ちなみにコンドラチェフの場合で説明すると50年上向き・50年下向きではなく、50年で1周するイメージです。 よって25年上向き・25年下向きとなります。 また、注意点として景気循環をどのデータで表現するかによってサイクルに違いが出ることがあります。 同じ時期の同じ国でも、あるデータではサイクルが下向き、違うデータではサイクルが上向きとなることがあります。 アベノミクス開始時は46年ぶりに4循環とも上向き アベノミクスが始まった第2次安倍政権は2012年12月にスタートしています。 日銀の黒田総裁が就任したのは2013年3月 2012年12月以降、長期の景気拡大期(アベノミクス景気)に突入し、株価も大きく上昇しました。 景気拡大期間ランキングについてはこちら: もちろん、安倍政権の各種政策や黒田日銀の金融緩和による効果は大きいと思いますが、 実は2013年は1967年以来46年ぶりに4つの景気循環が全て上向きとなるタイミングでした。 ここでは三菱UFJモルガンスタンレー証券の嶋中雄二氏の書籍等のデータを活用しています。 ちなみに嶋中氏は景気循環を投資に活用する分野では第一人者と言える人物です• 2012年に「キチン循環」と「ジュグラー循環」がともに谷をつけ上昇に向かった• 「クズネッツ循環」は2010年に谷をつけ、「コンドラチェフ循環」も2001年に谷をつけすでに上向きとなっていた よって、 2013年に4つの循環が全て上向きとなりました。 4つの循環が全て上向きになったのは過去5回しかありません。 日露戦争時の1904• 第1次大戦時の1916年• 神武景気時の1957年• 岩戸景気時の1960• いざなぎ景気時の1967年 アベノミクスが始まったタイミングは景気循環からみると最高のタイミングであったといえます。 安倍首相は2007年に一度総理を辞め、2012年に再度、総理となりましたが、景気循環を研究してチャンスだと思って再登板していたとしたら凄いです。 (おそらく偶然だと思いますが) 逆に直近で4つの循環が全て下向きになったのは1990年〜1992年です。 平成バブルがまさに弾けようとしている時期です。 (株価のピークは1989年12月末でした) このように景気循環は投資をする上で非常に参考になるので、定期的にチェックしておくと良いでしょう。 上記でも触れましたが景気循環の周期は少しずつずれていきますので、最新のデータは嶋中氏の書籍等をご覧いただくと非常に参考になります。 今後の景気循環の見通し(2020年代・2030年代の見通し) 今後の景気循環の見通しをまとめると下記の通りです。 嶋中氏の書籍やレポートでも最も良い時期は2018年or2019年までとされています。 (ちなみに米国も日本と同様に2018年までは4つとも上向きですが、2019年以降はコンドラチェフ以外の3つが下降局面に入るようです) 日本において、2018年〜2023年頃はジュグラー循環が下向きになり、2021年〜2030年は長期循環(クズネッツ循環)も下向きになります。 この期間で同時に短期循環(キチン循環)も下向きになる局面では注意が必要となります。 そうなると日本も最大3つが下向きになります。 また、2030年〜2040年頃は長期循環であるクズネッツ循環が再度上向きになりますが、この期間は超長期(コンドラチェフ)が常に下向きになりそうです。 そういう意味では景気循環において最も良い時期は過ぎたようです。 上記の内容は投資を行う上で非常に重要ですので忘れないように定期的に確認することをお勧めします。 また、サイクルの間隔は少しずつズレていきますので、最新の情報は嶋中氏の書籍やレポートも併せてご覧ください。

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